拡幅案とBP案を審議 国道6号小美玉道路で検討会

[2021/12/14 茨城版]
 第2回国道6号小美玉道路検討会(委員長・岡本直久筑波大学教授)は8日、水戸市の国土交通省常陸河川国道事務所で開催した。検討会では国道6号小美玉道路(仮称)を整備するにあたっての課題や目的、計画検討の進め方のほか、ルート帯案2案と評価指標案を審議。このうち、ルート帯案では現道拡幅案とバイパス案の2案を提案した。総事業費は現道拡幅案が約800-900億円、バイパス案が約700-800億円程度になる見込み。今後は2回目のオープンハウスやワークショップなどを開いて、住民への周知を深めていくとともに、意見を聞いて意向把握に努めていく。その後、第3回検討会を開催して、複数案の比較評価案や概略計画案などをまとめる方針だ。

 冒頭には常陸河川国道事務所の高橋哲副所長が、「今回は複数案や評価指標案、コミュニケーション活動について審議し、国道6号小美玉道路の概略計画決定に向けて検討を進めていきたい」と協力を求めた。

 議事ではまず、事務局が第1回検討会後に行ったコミュニケーション活動の結果のほか、概略計画案を導き出すまでの計画検討の進め方に関する意見要旨と対応案、11項目に分類した小美玉道路の課題・目的と対応案について説明。その後、今回の検討内容であるルート帯案の概要と評価指標案、コミュニケーション活動について協議した。

 委員からは、「アンケート調査の件数が少なかった」や「ワークショップでは計画の進め方などポジティブな意見も出ていたので、これらを積極的に紹介してもいいのでは」などのほか、「小美玉市内の国道6号は両側に密着した地域コミュニティが張り付いている。これらを分断してしまうのはどうなのか。住民の意見を知りたい」などの意見があった。

 ルート帯案は、現道拡幅(一部バイパス)案とバイパス(一部現道拡幅)案の2案を提案した。小美玉道路の予備設計は建設技術研究所(東京都中央区)が担当。現道拡幅案は2車線を拡幅して4車線化するもの。平面構造で、沿道から道路への直接出入りが可能だ。起点側は千代田石岡バイパスとの接続を考慮し、国道6号竹原下郷交差点付近まではバイパスとする。総事業費は約800-900億円を見込む。

 一方、バイパス案は立体交差により交差点の数を減らすために立体構造とし、盛土・切土により沿道の土地から5-10mの高低差をつける。現道の東側を並行させ、千代田石岡バイパス終点部から国道6号巴川渡河部付近までをバイパスとし、茨城町との市町境までは2車線から4車線へ現道を拡幅する。総事業費は約700-800億円と試算している。

 2案を比較検討するための評価指標案は、▽交通渋滞▽物流▽空港アクセス▽交通事故▽防災▽医療連携▽生活環境▽自然・歴史・文化▽まちづくり▽営農環境▽効果発現──の11項目に分類し、それぞれ評価した。

 コミュニケーション活動は、ウェブアンケートやオープンハウス、ワークショップの開催を予定。ウェブアンケートは20日から来年2月27日まで実施する。オープンハウスは、2月中に石岡市役所と小美玉市役所、茨城町役場、ウェルサイト石岡、空のえきそ・ら・らなどで行う。ワークショップは1月30日に小美玉市の美野里公民館で開催する予定だ。このほか、ニューズレターの配布などで、広く住民への周知を図る。

 この検討会は、国道6号の県内2車線区間のうち、都市計画決定されていない小美玉市内の区間について構想段階の検討を進めるために設置した。構成員は有識者や県、沿線市町となる石岡市と小美玉市、茨城町など。地域が抱える課題などの検討・調整を行うことで、地域の細やかなニーズを把握し、住民や関係者らの理解を得て、より良い計画の実現を図ることが目的となる。

 対象区間は小美玉市内の約10km。現道は市街地を通過し、交差点が連続している箇所も存在する。2車線区間となる一方で、交通量は多く、慢性的に混雑している。

 今後は、2月に予定する地域とのコミュニケーション活動のあとに、事務局で意見を集約して第3回検討会を開催する。第3回会合では複数案と評価指標案を確定するとともに、複数案の比較評価案と付帯事項案、概略計画案の検討を行う。その後、国土交通省の諮問機関である関東小委員会に諮り、国土交通省の承認が得られれば概略計画が決定する予定だ。

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