木造住宅と命守る 耐激震度用金具・エッジロックボルト(YSMコーポレーション)

 ワイ・エス・エム・コーポレーション(須永完代表取締役、川崎市川崎区小田1-17-11)は、激震用補強部材を用いることで、木造住宅の耐震補強効果を高めることが出来るジョイント部品「Y・S・M-LC-耐激震度用金具」と、締め固めを行う「Y・S・M-エッジロックボルト」を開発、東日本大震災の教訓を受け、今後全国で想定される大地震への備えに対して、社会的な貢献を果たしたいとしている。

 東日本大震災から2年が経過したものの、復興は遅々として進まず、全国的に見ても大地震に向けての備えが緊急の課題となっている。同社では、東日本大震災の教訓を生かし、既存家屋の倒壊を少しでも防ぐことの出来る金具の作成に試行錯誤を繰り返してきた。

直下型地震でも抜けにくいエッジロックボルト

 このほど、特殊金属を加工し、特殊熱処理を行うことで、激震用補助金具として応用できる製品が開発された。この製品を取り付けることで、木造建築の倒壊を防ぎ、火災や人体への損傷を多少なりとも未然に防ぐことが出来るものと注目を集めている。

 耐震用金具の開発に当たっては、中部電力送電線シールドトンネル現場で、連続ワンタッチジョイントとして組み立てられた。これを建築への応用として、YSMエッジロックボルト耐激震用とするもの。

 激震用補強部材は、厚さ3mmの鋼板を折り曲げ加工した後、焼き入れ加工をし、バネ鋼とした。使用する個所に応じて、▽一般柱用LCC▽筋交い取り付き柱用LCCK──タイプが揃っている。

 仕口部に使用される部材は、横架材に対してLCC2枚とエッジロックボルトを2個、柱にはM12通しボルト一本を使用して取り付ける。すべてのボルト穴は長穴とし、ナット側にはゴム緩衝材や、スプリングワッシャーを用いることで、仕口部の回転や材の移動を、ある程度許容する方式を採っていることが特徴。

須永代表取締役が施工方法を説明

 耐震補強効果を検証するため、土台仕口部にこの補強部材を採用した、要素試験体に対する引き抜き耐力試験と左右横ゆれ、リード6分の1までの、2階で272mm左右テストについては、福山大学構造・材料開発研究センター鎌田研究室と、神奈川県産業技術センターで行った。

 試験結果は、▽15.7KN(キロニュートン)~16.8KNの範囲の最大耐力が得られたことから、柱引き抜きに対する最大耐力は15KN以上あると考えられる▽最大耐力時、柱は土台から約2mm抜け出すが、土台の割れが生じる場合には約4mmの抜け出しを生じる▽最大耐力に到達して以降も、耐力の急激な減少を生じることはなく、10mm~20mmの柱抜け出しの範囲で、13KNの安定した耐力を保持する▽20mm柱抜け出しは、柱間910mmに対する変形角45分の1に相当し、その場合でも13KNの柱引き抜き耐力を保持している▽山形プレートを使用した仕口のように、引き抜き耐力が急激に低下せず、一定の耐力を保持できたことは、エッジロックボルトの効果によるもので、激震用補強部材LCCの仕口補強効果が極めて大きいことを示している──ことが観察された。

 すでに、「接合部材及び接合構造」が、日本で初めての開発として、特許を昨年10月に取得、商標登録も受けている。現在、特約店での販売や、大学での験体テストの内容が収録されたDVDの提供も行っている。

■(有)ワイ・エス・エム・コーポレーション(〒210-0846 川崎市川崎区小田1-17-11。電話044-344-4709、ファクス044-344-4737)

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