柳の目西に災害住宅 民間の公募買取で整備(東松島市)

[2016/5/24 宮城版]
 東松島市は、赤井地区(柳の目西地区)に追加で災害公営住宅を整備する方針だ。15回目の復興交付金事業計画に、事業期間や全体事業費などを盛り込んだ。今後に復興庁と協議して認められれば事業着手し、完成した公営住宅を買い取る段階で実際に事業費を申請する。現時点では、事業期間に28~30年度、全体事業費に35億6269万円を見込んでいる。整備手法は民間からの買取方式を想定。順調に行けば年度内に建設事業者を募集する予定だ。

 同市ではこれまで、全体で1010戸の災害公営住宅を整備することとしていた。柳の目西には新たに、集合住宅と戸建てで計120戸程度を整備する考え。実際の戸数は復興庁と協議した上で決める。建設予定地は農地のため、今後に農地転用や開発行為が必要になる。これらが順調に進めば、年度内に建設事業者の募集をかけ、30年度までの完成を目指す。

 赤井地区の災害公営住宅は、柳の目北に戸建てで70戸、共同住宅で15戸、川前二に共同住宅で16戸、川前四番に共同住宅で38戸を建てた。このうち柳の目北は積水ハウスが工事を請け負った。

 柳の目は石巻市との行政境に位置し、三陸道の石巻港インターチェンジから近く、3月には近隣でJR仙石線の石巻あゆみ野駅が開業したことから、交通の便がよくなっている。

東名・新東名線に5.5億円
台前・亀岡線が3.9億円
(東松島市15回交付金)

 東松島市は、15回目の復興交付金事業申請で、3事業に18億0354万円を要求した。これは事業費ベースの額で、内訳を見ると、東名・新東名線の道路事業が本年度分の工事費に5億5200万円、台前・亀岡線の道路事業が同3億9300万円、防災集団移転促進事業が移転者への補助などに8億5854万円。

 東名・新東名線は、東名漁港から、県道松島奥松島公園線までに至る延長1.6kmの整備を進めている。標準幅員は9.25m。東名運河には、橋長40mの2径間連続プレビーム桁橋を架設する。

 昨年度は、A1橋台と壁式橋脚を設ける下部工を高橋土建(東松島市)に発注した。本年度は、第2弾目の下部工と道路土工をそれぞれ第2四半期に発注する予定。

 同線の詳細細設計業務は中央技術コンサルタンツ(仙台支店・仙台市泉区)に委託した。全体事業費は13億6200万円で、29年度の完成を目指している。

 台前・亀岡線は、野蒜海岸から旧野蒜小付近までに至る延長1.2kmの道路整備を計画。標準幅員は10.5mを確保する。東名運河には橋長31.8mの鋼2径間連続合成床鈑桁橋を架ける。本年度は橋りょうの下部工と道路土工をそれぞれ第2四半期に発注する見通し。

 同線の詳細設計業務は復建エンジニヤリング(東北支社・仙台市青葉区)が担当。総事業費は12億6100万円で、30年度の全体完成を予定する。

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