来年度に3橋一括発注 トンネル工事の入札公告 女川出島線(女川町)

[2016/10/18 宮城版]
 牡鹿郡女川町は、離島の出島と女川本土を結ぶ女川出島線の整備で、来年度末にトンネルから出島架橋手前までの2工区について、工事を一括発注する方針だ。この区間には2~4号橋の下部工が含まれる。起点からトンネルまでを含む1工区に関しては、17日付で道路工事の制限付き一般競争入札を公告した。同線の初弾工事で、2~3者JVを対象に11月11日まで参加申請書を受け付け、同28日に開札する。

 初弾工事は、施工場所が尾浦地区で、施工延長が1工区の891m。主な施工内容は、延長674mの道路土工、橋長86mの1号橋下部工、延長131mのトンネル工。工期は31年3月29日まで。

 道路土工では、5万8240立方mの掘削や、9万8670立方mの路体盛土工、4870平方mの下層路盤工などを進める。下部工では、逆T式橋台2基と張出式橋脚2基を設ける。トンネル工は、掘削・支保工と、覆工コンクリート・防水工となる。

 入札の参加資格は、町から資格承認を受けている土木一式工事の特定建設業許可業者で、JVの代表者が県内に事業所を置き、土木一式工事の総合評定値(P点)が950点以上あることなど。代表者以外の構成員は、県内に本社を置き、土木一式工事のP点が850点以上で一級技術者が11人以上いることなどを求める。

 女川出島線は、起点が尾浦地区の国道398号で、そこから1~4号の橋やトンネルなどを設けて道路を延ばし、海に出たところで出島架橋を架設、出島の県道出島線に結び付ける。全体延長は2920m。道路幅員は7mで、橋きょう部分が6.5m。総事業費は93億円を試算。34年度の全体完成を予定する。

 出島架橋は、橋長360mの鋼中路式アーチ橋を構想しており、県が町に代わって工事を発注する。県は同橋の基本設計業務を大日本コンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)に委託した。来年度に詳細設計と下部工を一括発注する見通し。

 町は同線の整備に向け、本年度当初で工事費に5億円を計上するとともに、9月補正で限度額11億4000万円の債務負担を組んだ。この予算を1工区の工事費に充てる。2工区の工事費は来年度予算で再び債務負担を設定する考え。

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