普通建設費2137億円 木更津、香取など好調(県下37市の新予算)

[2017/3/3 千葉版]
 本紙調査による県下37市の平成29年度予算案が出揃った。一般会計のうちの普通建設事業費についてみると、全市の合計額は約2137億4400万円で、前年度の約2502億500万円に比べ16.9%の減。国の補正予算を活用して、28年度の補正予算で事業費を前倒して計上する市もあり、また、銚子市、八千代市、鴨川市、浦安市は市長選挙を控え骨格編成となっている。約65%の24市が前年度を下回った中で、いすみ市、君津市、木更津市、香取市、八街市の好調が目立つ。

 普通建設事業費が前年度を上回った市のうち、2桁以上の伸びとなったのは、いすみ(86.6%)、君津(71.1%)、木更津(60.8%)、香取(59.1%)、八街(46.8%)のほか、袖ケ浦(23.1%)、勝浦(17.9%)、山武(16.5%)、旭(14.3%)の計9市。

 大きな伸びとなったいすみ市は、28~30年度の3カ年継続事業で進めている夷隅地域統合小学校建設工事などが主な要因。君津市では、強い農業づくり交付金事業に16億7835万円を計上。農畜産物の高品質.高付加価値化など生産.経営から流通・消費までの事業を総合的に推進するため、農業法人が上湯江地区で計画しているトマトの大型栽培施設の経費の一部を補助する予定。補助率は2分の1以内。

 木更津市の大幅増の主な要因は、金田地域交流センター(仮称)の整備事業や道の駅等交流拠点整備事業、同報系無線デジタル化整備事業など大型事業の工事費増によるもの。香取市は、大型事業となる▽山田地区統合小学校整備事業▽山田中学校校舎大規模改修事業▽橘ふれあい公園整備事業──の3事業で、29~30年度の継続費を設定し、工事着手する。八街市では、JR東日本と施行協定を結び28年度に着工して、今後本格化する総武本線榎戸駅の自由通路整備と駅舎橋上化工事の事業費約4億9914万円が大きい。

 普通建設事業費の額では、千葉(約343億4300万円)が最も多く、船橋(約287億1700万円)、市川(約163億1200万円)、松戸(約124億1200万円)、成田(約119億3600万円)、柏(約118億2600万円)までの6市が100億円を超えている。前年度より3市少なく、市原、習志野、浦安の3市が100億円に届かなかった。

 一般会計予算額についてみると、37市の合計は約2兆1036億9800万円で前年度に比べ0.9%の増。伸び率が2桁に達したのは香取(16.2%)と千葉(10.3%)の2市で、前年度に比べ1市減った。1000億円を超えたのは、千葉(4415億円)、船橋(2095億円)、松戸(1457億5000万円)、市川(1448億円)、柏(1227億3000万円)で、前年度と同じ5市となっている。

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