橋の工事費を予算化 石巻工業港運河線を整備(石巻市)

[2017/6/20 宮城版]
 石巻市は、6月補正予算案に石巻工業港運河線の街路整備事業費として12億4860万円を計上した。このうち工事費は3億6520万円で、北上運河に架ける橋の工事や、国道45号に設ける右折レーンの工事に活用する。年度内に初弾工事を発注する方針だ。

 同線は、三河町の河南石巻工業港線(臨港道路)から、蛇田字新谷地前の国道45号までに至る都市計画道路。途中で国道398号と交わる。計画延長は1450m。代表幅員は16mを確保する。

 398号から北側の670m区間は社会資本整備総合交付金(社総交)、南側の780m区間を復興交付金で整備する。両区間を合わせた総事業費は約26億5000万円を試算している。

 社総交の対象区間は、大部分が道路新設で、一部が既存道路の拡幅となる。事業費は約11億7000万円。道路の詳細設計はセントラルコンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)がまとめた。終点部で交わる45号の手前には、北上運河が横断しているため、橋長約37mの単純PCポストテンションT桁橋を架ける。

 同橋の工事費は、以前に予算計上していたが、河川協議や用地取得の問題があったため、用地費に転用した。今回は改めて6月補正予算案に工事費を計上した。国道45号に設ける右折レーンの工事も市が発注する。

 6月補正予算案にはこのほか、同線の街路整備事業で実施設計業務委託費に970万円、用地購入費に2410万円、物件移転補償費に8億4960万円を盛り込んだ。

 実施設計業務は、地下埋設物の調査が必要になったため、新たに委託する。市の発注見通しでは、同線の初弾工事として、延長200mの道路改良工事を第3四半期に一般競争入札で発注する予定になっている。ただし、地下埋設物の調査はこの200m区間が対象となるため、発注時期が年明けごろにずれ込む見通し。

 橋の下部工工事も同時期ごろの発注を見込んでいる。以前に橋の工事費を確保した際は、高さ5m×幅11.5m×延長16mのBOX工事も下部工と一緒に発注する考えだった。このBOXは橋のアプローチ部分に設け、下に道路を通すことになる。今後、一括発注するかどうかは未定だ。

 復興交付金の対象区間は、事業費が11億7000万円。道路の詳細設計は福山コンサルタント(東北事業部・仙台市青葉区)が作成した。現在は用地買収を進めており、基本的に社総交の区間と分けて工事発注することになる。

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