420m切土工8月公告 雄勝船戸道 1、2号橋は設計委託(県東部土木)

[2017/6/30 宮城版]
 県東部土木事務所は、石巻市雄勝町で雄勝船戸道路の整備を進めており、起点側420m区間の切土工事について、8月に一般競争入札を公告する意向だ。本年度はこのほか、雄勝3号橋(仮称)の上部工工事や、坊ケ沢仮設道路の整備工事、雄勝1号橋(仮称)と雄勝2号橋(仮称)の詳細設計業務を委託したい考え。

 雄勝船戸道路は、雄勝半島の唐桑地区と船戸地区に整備される防災集団移転団地へのアクセス道路として、延長2150mを新設する計画。既存の国道398号を山側に付け替え、全幅10mで整備し、将来的に雄勝船戸道路を398号に認定する。整備区間内には雄勝1~3号橋の3橋を新設するほか、坊ケ沢橋を架け替える。

 8月に入札公告を予定するのは、唐桑防集団地の背後の山を削り、道路を造る工事。398号の現道と枝分かれして、1号橋の手前までに至る区間が対象となる。

 橋については、1号橋が橋長220m、2号橋が橋長150mを計画しているが、用地交渉中で、場合によってはルートが変わる可能性もある。用地取得の進捗状況にもよるが、同事務所では年度内に詳細設計を委託したい意向を示している。

 3号橋は、橋長34.2mの鋼単純合成鈑桁橋で、下部が橋台2基。新設の詳細設計は、いであ(東北支店・仙台市青葉区)がまとめた。現在は、大原川の築堤護岸工事と併せて倉元建設(本社・長崎市)が下部工を施工している。工期は年度末までかかる見通し。

 3号橋の上部工工事は、7月後半~8月に一般競争入札を公告する予定。発注見通しでは、工期に約15カ月、概算工事規模に1億~5億円を設定している。

 2号橋と3号橋の間の道路は、延長420m区間が表層舗装を残してほぼできあがっている。この区間を除く延長1.18kmは設計を見直すため、29日に福山コンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)と見積り合わせし、修正設計業務の随意契約を結ぶ。

 坊ケ沢橋は、橋長約31mの鋼単純箱桁橋で、普通河川の坊ケ沢に架ける。下部は逆T式橋台2基で構成。道路の高さが上がるため、現橋を撤去して同じ場所に新橋を架ける。架け替えの詳細設計業務はエイト日本技術開発(東北支社・仙台市若林区)に委託した。

 架け替えに先だって、仮設道路を設ける必要があるため、7月6日に指名競争入札を開札し、坊ケ沢仮設道路の詳細設計業務を委託する。業務内容は、延長240mの道路詳細設計と、仮橋1橋の詳細設計、補強土2カ所の詳細設計をまとめる。履行期間は9月29日まで。

 仮設道路の整備工事は、年度内の発注を考えている。30年度には仮設道路の整備を仕上げ、う回ルートを確保した上で、坊ケ沢橋の現橋を撤去し、新橋の下部工に着手する。

 雄勝船戸道路の事業進捗率は、3月末時点で8%。33年3月の全体完成を目指す。総事業費は約52億円を試算しており、財源に復興交付金を活用する。ただし、ルート変更などがあれば変更する。道路の詳細設計業務は、起点側を福山コンサルタント、終点側を大日本コンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)に委託した。

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