農地410haを区画整理 石巻深谷地区 32年度に事業化へ(県東部振興)

[2017/7/27 宮城版]
 県東部地方振興事務所は、石巻市広渕他の深谷地区で、農地(水田)の区画整理を計画している。対象面積は410ha。昨年度に基本設計の調査に着手しており、31年度までの4年間をかけて調査を進め、32年度の事業化を目指している。区画整理の事業メニューは、農業競争力強化整備事業を想定している。

 区画整理では、1区画当たりの標準面積を125m×80mの1haに大区画化する計画。現況の水田は1区画当たりの面積が10a程度になっているほか、用排水路が兼用で、部分的にコンクリート製になっているものの、ほとんどが土水路の状況にある。

 このため、大区画化と併せて、道路側に寄せる形でパイプラインの用水路を設け、反対側には排水フリュームの排水路を整備する方向で調整している。道路は幅員5mに拡幅し、うち4mを砂利敷きにする考え。暗渠排水の整備や、必要に応じて揚水機場の設置なども検討する。

 区画整理に向けては、昨年度に「深谷地区ほ場整備基本設計業務」をサトー技建(仙台市若林区)に委託。地元住民と地形図の作成や将来構想について話し合いを始めた。

 本年度は、排水解析業務を委託するため、21日に指名競争入札を開札するほか、第2四半期に基本設計業務の第2弾目を指名競争入札で委託し、住民合意の熟度を高める。

 深谷地区は、北側が石巻市の旧河南町エリアで、南側の一部が東松島市にまたがっている。定川の西側に位置しており、地元の農家から区画整理によるほ場の大区画化が要望されている。

 農業競争力強化基盤整備事業は、担い手への農地集積や農業の高付加価値化などを目的に、農地・農業水利施設等を整備する。国の補助率は、基本的に平場が50%、中山間が55%となる。

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