[2017/11/29　宮城版]
　宮城県出納局は28日、「石巻漁港マイナス7.0m桟橋改良工事」の入札概要を公表した。12月4日に一般競争入札(総合評価方式)を公告する。発注業種・等級は「とび・土工・コンクリート工事A等級」。同工事では石巻漁港にある桟橋の下にネットを張り巡らせ、接岸した船が桟橋の下に潜り込まないよう改良する。

　出納局が概要を公表した石巻漁港マイナス7.0m桟橋改良工事の施工地は、石巻市魚市場(石巻市魚町1丁目)の岸壁対岸にある桟橋。12月4日に入札公告して参加者を募り、同21日に開札する予定。入札には標準型(施工計画型)の総合評価方式を適用する。

　石巻市魚市場には、漁船が水揚げする岸壁の向かい側に、防波堤に続く桟橋が設置されている。海中に杭を打ち込み、その上に上部工を架設した構造になっている。東日本大震災の津波によって被災したため、県は海抜3mの基準で原状復旧した。

　しかし、原状復旧後、海面が下がった時に桟橋に接岸している船が、桟橋の下に潜り込む事故が増えてきた。震災後の余効変動によって桟橋下の地盤が隆起し、持ち上がった桟橋と海面との間が広がったようだ。

　この対策として県は、桟橋の下の海中に潜り込み防止用のネットを張り巡らせ、船の接岸に影響がないよう策を講じる。

　施工延長は715.5m。桟橋には船が接岸した時に傷つかないよう、防舷材が等間隔で設置されている。その間隔に合わせ、ネットを設置する。ネット設置は4m間隔が23カ所、5m間隔が70カ所など。防波堤との隙間には転落防止用の柵を設置する。

　県の発注予定によると、工期は約12カ月、概算工事規模1億～5億円を見込んでいる。

■県出納局　12月4日公告予定案件

※入札方式は総合評価方式（標準型：施工計画型）の一般競争入札