筒砂子ダム設計プロポ 転流工の概略設計も含む 単体、設計JVが対象(鳴瀬川事務所)

[2018/5/29 宮城版]
 国土交通省鳴瀬川総合開発工事事務所は5月28日、宮城県加美町内に建設する筒砂子(つつさご)ダムに関し、ダム本体設計業務の公募型プロポーザルを公告した。東北地方整備局の土木関係建設コンサルタント業務に登録している単体企業か設計JVを対象に、6月4日まで参加表明書を受け付ける。同業務では台形CSGダムの堤体設計や、筒砂子川の流れをう回させる転流工の概略設計などをまとめる。

 鳴瀬川総合開発工事事務所が公告したプロポーザルは「鳴瀬川総合開発ダム本体設計業務」。ダム本体の詳細設計の前段として、30年度分の設計をまとめる。同事務所は29年度も同様の設計業務を発注し、日本工営(仙台支店・仙台市青葉区)が請け負った。複数年をかけて同様の設計業務を発注し、設計の精度を高めていく。

 参加表明書の提出者には、20年度以降に台形CSGダムの基本設計(予備・概略含む)または実施(詳細)設計を完了した実績などを求める。6月4日まで参加表明書を受け付けた後、参加者には同29日まで技術提案書の提出を求める。同事務所は7月上旬に審査を行い、8月中に受託候補者を特定することにしている。

 筒砂子ダムは、鳴瀬川の支流・筒砂子川の上流部に建設を計画している治水・利水用のダム。施工地は加美町漆沢字筒砂子。総貯水容量を4570万立方mとし、堤体高105m、堤頂長345.8mの台形CSGダムとして建設する。

 今回の業務では、堤体の設計に加え、筒砂子川を付け替えるための転流工について、概略設計をまとめる。転流工はダムサイト付近を流れる同川の左岸側に、延長1000m程度の地下トンネルを掘削する方針。29年度末には転流工地質調査業務が委託され、川崎地質(北日本支社・仙台市宮城野区)が受注した。トンネル掘削予定地の吞み口、吐き口で、機械ボーリングなどを行っている。

 本業務では技術提案を求める評価テーマとして▽コンクリート骨材試験を行う上での留意点▽転流工概略設計をまとめる上での留意点──を挙げている。履行期間は31年2月28日まで。

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