道路64億、河川砂防5億 408号バイパスに重点 新規は急傾斜地横山町IIA(宇都宮土木30年度事業概要)

[2018/7/31 栃木版]
 県宇都宮土木事務所は、56カ所に約79億円を投入する30年度事業概要と実施予定箇所をまとめた。内訳は、▽道路・街路事業が44カ所で約64億円▽河川砂防事業は10カ所で約5億円▽グリーンスタジアム人工芝とライフル射撃場改善の県教委受託が2カ所で約10億円。408号は真岡宇都宮バイパスが4車線化に伴う清南大地高架橋床版工、宇都宮高根沢バイパスは31年春の供用を見込み管推進工や開水路工による河川・水路の付替え、本線改良・舗装工に加え、野高谷交差点の立体化を見据え詳細設計に着手。宇都宮市の田川と釜川放水路、上三川町の武名瀬川などは補正予算充当により渇水期を視野に9月にも工事を集中発注していく。新規の急傾斜地崩壊対策では横山町IIAで待受け擁壁の施工に向け用地測量を進め用地補償に着手する。

 道路事業のうち408号宇都宮高根沢バイパス刈沼町工区では、唐桶用水と普通河川刈沼川の付替えによる管推進工を第2四半期に発注するほか、第3四半期には開水路工事を発注。本線改良やLRT影響部の拡幅に加え、第3四半期からは舗装工を発注し進ちょくを図っていく。宇都宮向田線野高谷交差点は立体化に向け、予備設計で橋長125mの上部形式が鋼3径間連続鈑桁、下部工を杭基礎逆T式橋台2基、杭基礎張り出し式橋脚2基に決めた。今年度は後年度の4車線化を見据え、詳細設計を委託する予定。

 宮環の主要交差点のうち上戸祭ICは予備・詳細設計で、高架橋の橋長を419.7mの鋼4径間連続箱桁と鋼5径間連続鈑桁の2タイプで構成する計画諸元を固めた。今年度は本線切り回しに伴う用地補償を継続、市道アクセス路のボックス工を含めた本体盛土工の完成を目指すほか、残る橋脚・橋台5基の発注に備える。調整池は下岡本上戸祭線との交差点北東側に容量1260立方m、面積3500平方mを築造、掘削工に着手していく。

 宮環の渋滞対策のうち、南側の121号ではスポーツゾーン整備に伴い、総合グランド入口など主要交差点6カ所を改善するため改良・舗装工事を進めている。宇都宮栃木線との交差点は、用地取得を進めレーン増設による拡幅工事に備えていく。

 通称・大谷街道(3・2・101大通り)は、幅員30.0mの4車線に拡幅する事業。24年度から桜2丁目交差点西側に加え、同交差点南側の宇都宮栃木線についても睦町交差点まで延べ1055mの拡幅整備に着手、29年度からは大谷地区スマートICへのアクセス道路整備として駒生工区2800mが国庫補助対象となった。桜工区は宇都宮栃木線電線類共同溝工事の進ちょくを図り、拡幅に伴い桜小学校前歩道橋を付替える。

 宇都宮今市線と大谷観音線との交差点部の改善を含む600mを拡幅する大谷南工区は、自歩道の見直しにより交差点部東側の修正設計を行う。同区間にある一級河川姿川を渡河する大谷橋は、架け替えに伴い交通を確保し半断面施工を予定。新橋の橋長は20.5mで、上部形式をプレテンション方式PC単純床版桁。下部工は逆T式橋台2基とし、右岸側を杭基礎、左岸側が直接基礎で施工する。

 宇都宮真岡線上桑島工区1800mは、家屋が連たんする狭あい区間の対策にバイパスを検討。29年度に平面図化を実施、南北で交差し一部重用する下岡本上三川線との法線や沿道の瑞穂野北小学校への通学環境も考慮し、最適な改善策を検討していく。

 下岡本上三川線上郷南工区は、上郷工区に続く延長2000mの線形改良。片側に歩道2.5mを確保した全幅10.5mに拡幅する。区間内で一級河川江川を渡河する栄橋は、現橋梁の直下流に新橋の架設を決め、用地補償や工事の進ちょくを見ながら、詳細設計の委託時期を検討する。これまでの検討では、橋長27mメタルの鈑桁を軸に、下部工は杭基礎逆T式橋台2基とした。

 道路橋梁の保全対策では、一級河川鬼怒川の121号桑島大橋で、橋脚10基の鋼板巻き立てによる耐震補強工事が完了。今後は舗装修繕など長寿命化対策に移行していく。真岡上三川線鬼怒大橋は1径間分の塗装工事の発注を計画。宮環御幸アンダーは、壁面のクラック補修150mの施工を予定した。

 釜川放水路は、修繕工事を先行し今年度は第2四半期にボックス工とNATM区間延べ115mを2分割で第2四半期に発注する。目地周りの充填と更新が主体。耐震化対策は現在のところ、33年度からの着手を計画している。

 石那田町の田川は、第2四半期に護岸工6件を発注し整備の進ちょくを図る。洪水を防除する調節池の容量は2万3000立方m規模とし、沿川で整備を進めている上石那田地区圃場整備事業で用地を確保、面積や諸元などを確定していく見通し。

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