来年度に区画整理30ha 大崎市千刈江地区の農地(県北部振興)

[2018/8/8 宮城版]
 県北部地方振興事務所は、大崎市千刈江地区の農地30haについて、31年度に区画整理工事を発注する。本年度は区画整理の測量設計業務を委託する。同業務は6日付けで一般競争入札を公告しており、27日まで参加申請を受け付け、30日に開札する。履行期間は31年3月20日まで。

 新たに区画整理するのは同市古川塚目地区の水田で、道路や排水路などを除くほ場面積は26.5ha。農業競争力強化農地整備事業で、1区画当たりの面積を1haに大区画化する。事業期間は34年度まで。

 計画では、区画整理に伴って延長4.2kmの道路を幅5mで整備し、うち4mを砂利敷きにする。用水路は延長4.5kmをベンチフリューム、排水路は延長3.1kmを排水フリュームに整備し直す。現況は用排水路が兼用の土水路となっている。

 31年度には区画整理工事を一括、もしくは分割で発注し、整地工や道路工、用・排水路工などを一体的に進め、32年度に26.5haの暗渠排水工を発注する見通し。その後に換地などの手続きを進める。

 7日付で入札公告したのは、同地区の「米倉1・2工区区画整理測量設計業務」で、ほ場整備の実施設計や、境界測量、用地実測図の作成、3~4級基準点測量などを行う。予定価格は2173万4000円。

 入札の参加資格は、県内に本社を置き、建設コンサルタント(農業土木)A等級、かつ測量(公共測量)A等級であることなど。入札書の提出期間は28~29日。

 区画整理の基本設計業務は、大崎測量設計コンサルタント(大崎市)が担当した。

 同地区では区画整理と併せて、千刈江用水路の入れ替えを進める。千刈江用水路は幅が2m程度の土水路で、延長1.5km区間を幅80cm~1mのフリュームに造り直す。

 すでに500mは入れ替えが終わっており、残り1kmのうち、一部、もしくは全部の工事を9月に入札(一般競争)公告する予定。公表済みの発注予定では施工延長が500mとなっているが、それ以上になる可能性が高い。

 千刈江地区は、大崎市の西部に位置する水田地帯で、東北自動車道古川インターチェンジの東側に南北に細長く展開している。地区内の水田は、明治末期から大正初期にかけて10a区画に整理された。水田の水はけが悪く、農道も狭い上、ほ場が分散されていることから、区画整理事業による改良が計画された。

 22年度からは1期整備として、125haの区画整理を進めており、本年度に工事が全て終わる見通し。来年度から区画整理工事を進めるのは2期整備となる。1期と2期を合わせた総事業費は17億3200万円を試算しており、この中には千刈江用水路の入れ替え費用も含まれる。

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