県民の森矢板線は橋梁上部工 62カ所に32.8億投入 佐久山喜連川線 県道横断ボックスで設計(矢板土木30年度事業概要)

[2018/8/30 栃木版]
 県矢板土木事務所は30年度の事業概要と実施予定箇所をまとめ、国庫・交付金と県単を含め62カ所に32億8700万円を投入する。内訳は、道路街路事業が50カ所27億8000万円、河川とダム・砂防事業は12カ所5億0700万円。新規の佐久山喜連川線泉早乙女工区は蒲須坂喜連川線交差部の函渠設計を委託、道路詳細設計と合わせ道路計画を固め用地調査に備えていくほか、県民の森矢板線は一級河川中川を渡河する下太田橋の右岸側橋台と上部工を発注する。河川事業ではさくら市の一級河川五行川410mの改修に伴い氏家南部第1堰の上下部工を発注する計画。国道408号宇都宮高根沢バイパスは、3期工区1300mで用地補償の進ちょくを図り、掘削・補強土壁工や町道562号線をオーバーするボックス工を進めていく。

 矢板市の道路事業のうち、矢板那須線泉工区は現道東側に並行してバイパス2700mを整備する。今年度に用地調査を完了し、引き続き用地補償に着手していく。

 県民の森矢板線は、矢板北スマートICへのアクセス路として、終点部の矢板那須線交差点から東北自動車道東側付近までの狭小区間600mについて10.0mに拡幅、片側に歩道2.5mを確保する。同区間の江川橋は橋長11.5mでボックス工、中川橋梁は32.5mのプレビーム合成桁とし、下部工が杭基礎逆T式橋台2基に固めた。29年度の左岸側橋台に続き、右岸側橋台を指名競争、上部工は第4四半期に一般競争を適用する。同県道長井II工区530mは、狭あい箇所の改善に向け道路詳細設計を予定した。

 街路事業の片岡西通りは、未開通区間の工法を切り土法面から道路全体を覆う函渠工に変更。都市計画決定を変更し用地補償、工事発注に備えていく。

 さくら市の道路事業は交通安全施設整備が主体。佐久山喜連川線南和田工区は、那須烏山矢板線から分岐する900mについて用地補償を進め、第2四半期に改良工160m、第3四半期には舗装工1100平方mを発注する。

 交付金新規の早乙女工区600mは、両側に桜並木を植栽(W5.0m×2)し、片側に歩道2.5mを確保、全幅を20.5mで計画した。拡幅に伴い盛り土を行い、歩道と植栽スペースを確保し、区間内で交差する蒲須坂喜連川線ボックス工(W10.0m×H5.6m)の詳細設計を委託する。経年劣化に伴う耐震性を確認し、現在の函渠の不足部分を継ぎ足すのか、全面的な更新を実施するのか判断していく。

 蒲須坂喜連川線矢口工区は、カーブになった見通しの悪い切通し区間の改善に向け、法線を是正し法面を大幅にカットする工事を進めており、今年度は第3四半期に80mの改良工を発注する。

 塩谷町の道路事業のうち、今市氏家線大久保工区1480mが用地測量、藤原宇都宮線東房工区820mは道路詳細設計。両工区とも片側に歩道2.5mを確保し、幅員10.0mに拡幅する。このうち大久保工区は歩道未設置区間が260m(1工区)と1200m(2工区)に分散しており、2工区については自転車通行帯を配置するため10.5mで計画した。交付金事業の今市氏家線風見工区2260mと宇都宮船生高徳線道谷原工区は改良や舗装工の進ちょくを図る。

 高根沢町の道路事業のうち上高根沢地内の石末真岡線は、1430mのバイパス整備。南端の大橋は既設橋梁に門型カルバートで不足分を補う工法に決め、北側分岐部から改良工事を進めていく。杉山石末線は太田東工区に続く西進区間1100mの拡幅と2.5mの歩道設置工事。今年度は1800平方mの舗装工を第2四半期に発注する。

 高根沢町区間1300mの408号宇都宮高根沢バイパス3期工区は、JR跨線橋、町道375号線へのランプと橋梁、農業用水路のトンネル(推進工)など構造物の諸元をまとめ、用地補償の進ちょくを図るほか、北側の路体盛土区間で町道562号線のボックス工(L68m)、高台で掘削工(V5500立方m)と補強土壁工(A300平方m)の2件を一般競争で発注する。

 河川事業では、さくら市の五行川410mの改修に伴い区間内の氏家南部第1堰を改築。両岸から取水する転倒式のラバー堰に決め、渇水期施工を視野に上下部工を発注する見通し。同区間の293号五行橋の架替えについては、堰改築や本川の改修等で河床が低下し河積が確保される見通しとなったことから、現在の橋梁下の河川幅で計画流量を流下できるか、再調査していく予定。

 砂防事業のうち矢板市幸岡の西小学校沢は、堰堤工1基の堤高を5.0m、堤長は96.0mの不透過型に決め、砂防指定地の申請を行い、今年度末の工事発注を目指す。塩谷町の天頂上沢は堤長6.0m、堤長48.5mの不透過型とし、堰堤施工に向け工事用道路150mを第3四半期に発注する。

 橋梁補修では、継続して施工を進めている293号新連城橋で桁補修を第3四半期に発注。ダム事業では、塩原ダムのテレメータ更新やゲート設備の修繕に着手。第3四半期には一般競争でゲート修繕工事の発注を予定した。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.