本場施設を建替え検討 若林区卸町の中央卸売市場(仙台市)

[2018/11/23 宮城版]
 仙台市は、中央卸売市場本場の主要棟で建て替えを検討する。これまで再整備に向けた視察・調査を進めてきたが、31年度は本場のあり方や整備手法を検討する本格的な調査に着手する見込み。自由貿易や法改正による影響を見極める必要があるため、今後の状況を踏まえて中長期的に検討を進める。
 本場は昭和48年、公設公営で若林区卸町に開場した。主要施設は水産棟、青果棟、管理棟で構成する。老朽化が課題で、市場関係者からは建て替えを要望する声が高まっているという。市は、中央卸売市場経営戦略(25~32年度)の強化方針に、市場再整備に向けた調査・研究を掲げている。
 調査・研究の取り組みは30年度、全面改築で再整備を行った札幌市中央卸売市場など、他都市の視察、アンケートを実施し、建て替えの場合のスケジュールや再整備手法の情報を収集した。データをもとに31年度は、本場のあり方や整備手法の検討に着手する見通し。
 一方、建て替えの具現化には、自由貿易や来年6月施行の改正卸売市場法による取扱量、流通の仕組みが施設規模や事業期間にどの程度影響するのかを見極める。市場運営を休止せずに、どう建て替えを進めるのか、市場関係者の意見も踏まえ中長期的な検討を進めていく。
 本場の施設は、主要建築物のほか仲卸業者の店舗、駐車場、冷蔵・冷凍庫、配送センター、倉庫が配置されている。敷地面積は約18万平方m。主要3棟は竹中工務店が施工した。水産棟はS造2階建てとRC造3階建ての合築で延べ床面積は約2万7202平方m。
 青果棟は、S造2階建て延べ約3万0407平方m。管理棟はRC造地下1階地上6階建て延べ約2626平方m。

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