408号2事業の継続承認 県公共事業で再評価 真岡南は地盤改良追加 宇都宮高根沢バイパス 交差点立体や4車線化へ

[2019/12/04 栃木版]
 県土整備部が整備を進めている国道408号宇都宮高根沢バイパス6.6kmの全線4車線化による着手が決まり、立体化を計画していた主要地方道宇都宮向田線野高谷交差点と同県道バイパス(宇都宮テクノ街道)2カ所のオーバーパスによる事業の進ちょくが図られるとともに、今後は36年度の完了を目指すことになる。11月30日に開かれた県公共事業評価委員会(委員長・池田裕一宇都宮大学地域デザイン科学部教授)は、国土交通省所管の補助事業のうち長期化している国道408号宇都宮高根沢バイパス(宇都宮市、高根沢町)と、33年春に暫定2車線で開通を目指し盛り土形式区間で地盤改良工を追加、横断ボックスや調整池の整備を進めている真岡南バイパス(真岡市)の道路2事業の継続を承認した。

 今回再評価の対象となった事業は、道路事業の国道408号宇都宮高根沢バイパスと同バイパスの南進区間に位置する真岡南バイパス。宇都宮高根沢バイパスは再評価実施後、一定期間が経過していることに加え、社会経済情勢の急激な変化や技術革新、事業計画の大幅な変更などで再評価の実施が生じたとしている。

 同バイパスはこれまで、事業効果の早期発現のため、暫定2車線による整備を推進。4車線化への着手は、31年春に1期工区から2期工区までが暫定2車線で開通予定で事業が進ちょくしたこと。同時期に交差する主要地方道宇都宮向田線「宇都宮テクノ街道」が新4号国道まで開通予定にあり、真岡南バイパスも32年度末開通予定と道路ネットワークの構築が見込まれること。また、LRT事業を進めている宇都宮市と芳賀町は、30年度から工事に着手し、今後は自動車交通の周辺道路への分散化が想定されるなど、同バイパスへの交通量増大化が見込まれるためとした。

 真岡南バイパスの再評価の理由は、事業採択後、長期間が経過した時点でも継続中のため。同バイパスは、宇都宮高根沢バイパスなどとともに、スカイコリドールに位置付けられ、常磐自動車道谷和原ICと東北自動車道矢板ICを結ぶ約100kmの地域高規格道路「常総・宇都宮東部連絡道路」の一部を構成する。

 事業は、広域的なネットワークを構築し、交通の円滑化を図るため、4車線のバイパス整備を行う。当面は事業効果を早期に発現するため、暫定2車線で整備を進めており、完成予定は33年春。なお、盛り土形式区間で地盤改良工事等を追加実施するとしている。

 各事業の、[1]概要と目的[2]事業期間と全体事業費[3]進ちょく状況[4]今後の見通し-は次の通り。
【道路事業】
▽快適で安全な道づくり事業国道408号宇都宮高根沢バイパス(宇都宮市野高谷町~高根沢町宝積寺)=[1]現道は2車線の狭あいで屈曲し、各所で渋滞が発生しており事故も多発。現道東側に4車線のバイパスを整備するため、主要交差点2カ所の立体化に着手する[2]平成21~36年度、176億円(うち用地補償30.2億円)[3]用地補償は98%の進ちょく、既投資事業費は110.7億円[4]全体6.6kmのうち1期工区の2.7kmが暫定2車線で29年2月に供用。2期工区2.6kmは事業推進中で暫定2車線で31年春に開通予定。3期工区1.3kmを含め36年度に完成4車線で開通予定
▽快適で安全な道づくり事業国道408号真岡南バイパス(真岡市寺内~長田)=[1]現道の沿線は清原工業団地をはじめ工業団地群が集積。大型車両の交通量も多く、本県の産業活動を支える重要な路線。現道は各所で渋滞が発生し事故も多い。広域的な交通ネットワークへ4車線のバイパスを整備し、当面は暫定2車線での開通を目指す[2]平成26~32年度、87億円(うち用地補償32.6億円)[3]用地補償は100%の進ちょく、既投資事業費は47億円。全体3.1kmの用地取得が30年度に完了し、盛り土形式区間の改良工事と横断ボックスカルバートの設置も完了予定[4]32年度に暫定2車線での開通を予定

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