学校のエアコン設置13.7億円 39校358教室が対象 年明けに設計委託(宮城県登米市 12月補正予算案)

[2018/12/4 宮城版]
 宮城県登米市の熊谷盛廣市長は12月3日、市役所内で定例記者会見を行い、市議会12月定期議会に提出する補正予算案を発表した。一般会計は公立小中学校などのエアコン設置事業費などを計上し、12億0381万円を追加。総額を551億2802万円とする方針だ。エアコンは39校の普通教室358室に設置することとし、年明けにも実施設計業務を委託する。
 発表された12月補正予算案の規模は、一般会計が補正前との比較で2.2%増(12億0381万円増)。このうち、普通建設事業費は11億6767万円を増額し、累計額を135億1716万円とする(9.5%増)。特別会計と企業会計の補正を合わせた補正総額は15億0964万円で、予算総額を955億8388万円(同1.6%増)とする方針だ。
 エアコンの設置事業費は、39校分で13億7906万円を計上した。内訳は、実施設計、施工監理などの委託料が1億5833万円。設置工事費が12億2072万円。
 国が学校施設の猛暑対策として補助金の交付を決定したことを受け、同市では認定こども園への移行を予定している施設を除き、全39校の普通教室に空調設備を設置することにした。対象となる学校数、教室数は小学校が22校(234教室)、中学校が10校(102教室)、幼稚園が7園(22教室)となっている。同市では現時点で普通教室へのエアコン設置はない。保健室を含む特別教室へのエアコン設置率は13.4%(55教室)。
 エアコン設置事業費は全て、31年度に繰越明許する考え。その上で予算案可決後に実施設計業務を委託し、31年1月から6月の間に設計を固める。設置工事は6月から順次、実施する。
 6月の大阪府北部地震でのブロック塀倒壊事故を受け、学校施設周辺の危険ブロック塀撤去に伴うフェンス設置工事費も盛り込んだ。小学校は佐沼小学校と南方小学校分で889万円。幼稚園は東郷幼稚園分の93万円。観光名所となっている漫画家・故石ノ森章太郎の生家分は205万円。
 学校施設の経費ではほかに、錦織小学校の特別支援学級新設に伴い、簡易ハウスの設置工事費432万円も計上した。
 土木費では国立療養所東北新生園(迫町新田)の近くを通る市道赤坂線の改良に向け、測量設計業務の委託料1730万円を計上した。幅員が狭い現道を拡幅改良する。中埣橋の長寿命化対策では、補修工事費の追加分として55万円を計上。道路管理業務の委託料も、不足分950万円を充当する。
 このほか、有機センターの修繕料として222万円、木造住宅の耐震診断に対する委託料56万円も追加する。
 特別会計のうち、介護保険特別会計は912万円を追加。総額を103億3899万円とする。居宅介護住宅の改修に対する補助金240万円と、介護予防住宅の改修に対する補助金196万円などを計上した。
 12月補正予算案は12月7日に開会する市議会12月定期議会に上程する。

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