連絡管敷設などに39億円 未着手2287m発注 企業局の19年度事業費(宮城県)

[2019/3/13 宮城版]
 宮城県議会2月定例会は3月12日に予算特別委員会(分科会)を開き、宮城県企業局が所管する2019年度予算案などを審議した。企業局は水道用水供給事業会計に計230億6833万円、工業用水道事業会計に計32億5671万円を計上。岩沼市~村田町間に敷設している送水連絡管の敷設工事などを促進する考え。また、土木部から移管する流域下水道事業会計には、計199億0591万円を計上。これで水道、工業用水道、下水道の3事業を所管することになり、官民が連携して3事業を運営する「みやぎ型管理運営方式」(コンセッション方式)の導入準備を進める。
 企業局が編成した公営企業会計のうち、水道用水供給事業会計は収益的支出が126億9796万円、資本的支出が103億7037万円の計230億6833万円。従来通り大崎広域水道事業と仙南・仙塩広域水道事業を運営する。
 2つの広域水道の給水市町村数は延べ27市町村。年間の総給水量は9027万6000立方mを見込む。
 資本的支出には、岩沼市~村田町間の延長1万3075mに整備している送水連絡管の敷設事業に対し、工事費など39億4794万円を計上した。
 同送水連絡管は断水のリスクを軽減する目的で、南部山浄水場(白石市)から送水している高区系、低区系の送水管をループ化するために敷設している。延長1万3075mのうち、2018年度までに82.5%に当たる1万0788mに着工している。19年度は未着工となっている志賀姥ケ懐トンネルの西側出口付近から村田町側の2287m分を発注し、全区間を着手済みとする。20年度末までに完成させ、21年度からの供用を目指す。
 また、麓山浄水場(加美町)の機械設備などを更新するため、工事費などに10億4228万円も計上した。
 工業用水道事業会計は収益的支出が18億3083万円、資本的支出が14億2588万円の計32億5671万円を計上した。仙塩工業用水道と仙台圏工業用水道、仙台北部工業用水道の3事業を運営する。
 3つの工業用水道の給水事業者数は計68社。年間の総給水量は3230万3758立方mを見込む。
 資本的支出に計上した予算額を見ると、仙台北部工業用水道の建設工事費が9億2520万円と最も多い。濁度対策として水処理施設の建設を進める。仙台圏工業用水道では名取川に設置している頭首工について、共同施設の改修などを進める。
 企業局が所管する予算案ではこのほか、仙台港国際ビジネスサポートセンター「アクセル」(仙台市宮城野区)などの運営について、地域整備事業会計を編成。収益的支出に3億0707万円、資本的支出に12億2300万円の15億3007万円を計上している。

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