初石駅橋上化へ設計 東日本総合計画と随契(流山市)

[2019/4/4 千葉版]
 流山市都市計画課は、東武アーバンパークライン(東武野田線)の初石駅について、橋上駅舎化と自由通路の整備を目的とした基本調査業務の委託に当たり、東日本総合計画(千葉営業所・浦安市)と1日付で随意契約したことを明らかにした。委託額は711万円(税抜き)。業務は駅周辺の車や自転車、人の交通量の調査、将来予測交通量の検討に加え、既存駅舎と橋上駅舎の基本設計を実施するもの。10月末を履行期限に業務を進める。

 随意契約に至った経緯について市は、同業務が今後予定している橋上駅舎や自由通路工事とも関連することから、鉄道事業に精通するとともに、1998年に市が同社(旧社名・東武計画)に委託した「東武野田線初石駅及び運河駅の駅舎整備に関する調査業務」を履行した実績もあることを挙げた。

 このほか、06年度にも市が発注した「運河駅基本計画策定業務」を請け負っているのに加え、他の東武鉄道駅でも類似業務の実績があり、鉄道事業に対して充分な実績があることを評価するなどしている。

 市ではこれまでに、初石駅を地平駅とする方針を示していたが、これを改め、橋上駅舎とする方針を固め、18年9月に地元の初石公民館で開かれた説明会で表明。今後東武鉄道側と協議していくとしていた。

 市は当初、初石駅を地平駅とした上で、入出場が可能で簡易的な東口改札を整備することで検討を進めてきたが、駅舎の形態を見直し、橋上駅舎とすることを決めた。既存の跨線橋も活用し、橋上駅舎とともに自由通路を整備するという。

 市はまた、東武鉄道や住民との協議を経て、駅東側にある市有地を活用、交通広場を設ける考えを示すとともに、警察などとも協議。周辺の交通安全対策に努めていくとしている。

 今後のスケジュールをみると、19~20年度は、施設整備事業に当たって基礎調査を実施するとともに、基本設計や実施設計にも着手。21~22年度には駅前の市有地を含めた駅の整備事業を進めるとしている。

 市はこれまでに、駅利用者の利便性向上を図ることを目的に、初石駅の東口の整備形態を検討。つくばエクスプレス(TX)の開業後、同駅は利用者数が減少傾向にあるとともに、駅舎の橋上化や駅前広場整備、道路整備などを実施した場合に高額な費用が必要だとしていた。

 一方で08年度には、跨線橋のエレベーターと駅出入口にスロープが整備されるとともに、05年2月には駅東口用地として駅東側の土地を購入。駅近隣の地域住民や商店会との意見交換を実施していた。

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