プロポで日建設計 新医療センター設計の発注「準備」(船橋市)

[2019/5/17 千葉版]
 船橋市健康政策課は16日、建て替えを計画している市立医療センターの基本設計の発注を2020年度に控え、必要な諸条件を整理する「建替基本設計発注準備業務」の委託に向けたプロポーザルで、受託候補者として日建設計(東京都千代田区)を選定した。同プロポーザルで市は、提案限度額に2,250万円(税込み)、履行期限は20年3月末までをそれぞれ設定。契約後は、20年度に予定する基本設計の発注準備を進めることとなる。

 プロポーザルには同社のほか▽梓設計▽久米設計▽プラスPM▽山下設計▽横河建築設計事務所──の計6者が参加。このうち3者(非公表)が2次審査に進み、2次審査のプレゼンテーションなどを経て、2,560点満点中1,752点と最も高かった日建設計が受託候補者となった。

 発注準備業務は、市立医療センターの建て替えに向けて、これまでの検討結果を踏まえ、新病院の設計与条件などを、専門的な技術・経験を踏まえて整理することで、20年度から予定している設計業務を効率的・効果的に進めるのが目的。

 同業務では発注方式の検討支援をはじめ、設計に当たっての与条件の整理や、移転候補地の検討支援、概算事業費の作成、全体スケジュールの作成、基本設計に向けた課題の整理と、対応策の提案などを委託する予定でいる。

 市では現在、市の中心部にも近い「海老川上流地区」について、医療・健康をテーマとする「ふなばしメディカルタウン」とする構想を掲げて、同地区の土地区画整理事業と並行させながら進行。建て替えが図られる医療センターは、高度救急機能の強化を図るその中核施設となるもので、市では敷地面積に約4万平方mを見込み、施設の延床面積として約5万平方mを想定している。

 病床の規模は500床とし、ヘリポートや院内保育所、900台程度の駐車場、救急ステーションなどを配置するとしており、同構想では概算事業費として418億円を見込んでいる。

フジタが提案した「メディカルタウン」のイメージ

フジタが提案した「メディカルタウン」のイメージ

 19年度に市は、同発注準備業務と並行して「新しい市立医療センターのあり方に関する検討委員会」も引き続き開催。20年度に基本設計、20~21年度に実施設計を進めて、21~23年度の建設工事と、23年度中の開院を目指す。

 「メディカルタウン」として市が整備を誘導する海老川上流地区では、今年4月に地権者ら198人で構成する「船橋市海老川上流地区土地区画整理組合設立準備会」(伊藤英彦会長)が創設。その業務代行予定者としてフジタを迎え、21年3月には正式な組合として発足、22年度に事業着手する予定となっている。

 その提案によると「医療」「健康」「賑わい」の3つの核を置き、メディカルタウンのシンボルとなる医療センターを中心としたゾーンとなる「医療の核」では、東葉高速線に計画される新駅からの徒歩アクセス性や広域からの車、緊急車両のアクセス性に考慮し、同センターを幹線道路交差点付近に配置するとともに、周辺にはクリニックモールやドラッグストアなど、地域住民が日常的に利用できる医療環境を整備するとしていた。

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