柏市下水道が「優良公営企業」 包括的民間委託を評価(総務省)

[2019/7/19 千葉版]
 柏市の下水道事業が、総務省が選定する「優良地方公営企業」として、総務大臣から表彰されることが18日、分かった。同表彰は、経営の健全性が確保されていることとともに、他の地方公営企業の模範となる取り組みを進めている地方公営企業を対象とするもので、2019年度分の優良地方公営企業として、香川県広域水道企業団、熊本県荒尾市水道事業とともに選定された。表彰式は19日16時40分から都内で開かれる予定だ。

 表彰を受ける公営企業は、地方公営企業法を適用している地方公営企業のうち、自薦または他薦により総合的に判断して決定されるもので、今回で6回目。

 選考に向けた有識者会議は先月4日に開かれており、柏市は他の2団体とともに選ばれたという。

 その理由として、同市の下水道事業が、ストックマネジメント計画を導入し、従来の「事後保全的な維持活動」から「予防保全型の維持管理」に取り組んでいること、加えて全国初となる下水管路の調査・点検などと改築工事を主眼に置いた包括的民間委託を導入している点が挙げられている。

 市は18年4月、公共下水道のうち、管路施設の予防保全型による維持管理や改築に関する業務や計画策定などを委託するため、公募型プロポーザルを公告。同9月には代表企業を積水化学工業(環境・ライフラインカンパニー東日本支店・東京都港区)とする企業グループを選定。構成員は▽柏管更生有限責任事業組合▽松戸環境整備事業協同組合▽管清工業千葉営業所▽東京設計事務所東葛飾事務所▽パシフィックコンサルタンツ▽奥村組東京支店▽清流メンテナンス──となっている。

 委託期間は22年9月末までの4カ年。民間事業者のノウハウや創意工夫などを活用し、効率的な維持管理と予防保全型の維持管理への円滑な移行を実現させるため、官民が連携して維持管理業務(改築を含む)として推進できるよう、下水道管路施設の維持管理や改築、計画策定などに伴うモジュール業務をパッケージ化(包括化)し、民間事業者との複数年度契約で一括発注する「包括的民間委託方式」を採用することとした。

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