E&Cコンサルで漏水調査 遊楽館の雨漏り対策(石巻市)

[2019/7/26 宮城版]
 石巻市は、遊楽館(北村字前山)の抜本的な雨漏り対策を検討するため、漏水調査と対策工法の検討業務を一括し、E&C総合コンサルタンツ(石巻市)に委託した。業務委託に当たっては、14社を指名して17日に入札を開札。同社の落札額は明らかにしていない。本年度予算では調査業務の委託費に1000万円を計上していた。
 遊楽館の建物は、屋根がS造、下部がRC+SRC造の平屋一部2階建てで、建築面積が8249平方m、延べ床面積が8905平方mの規模。2005年に開館した。石巻市芸術文化振興財団が指定管理者となっている。
 建物には、観客席が416席のかなんホール、楽屋、会議室、視聴覚コーナー、調理室、多目的室(工房)、河南公民館、図書コーナー、アリーナ、スポーツラウンジ、室内プールなどが設けられている。
 雨漏りはこれまで、ファイバースコープなどを使って部分的に調査し、屋根などをシーリング工法で修繕したが、完全に治まってない。指定管理者によると20カ所近くで発生している。17年10月の調査報告では、総合受付、オープンワークショップ、室内プール、アリーナの更衣室やステージ上部、和室の縁側部分などで特に雨漏りが目立っている。
 文化施設で建物が凝った造りになっており、内部に埋め込まれた雨樋や、無数の三角窓、複雑な梁の構成などが雨漏りの発生箇所を突き止めにくくしている。今回委託した業務で建物全体を詳細に調べ、発生原因を突き止めた上で、必要な対策工法を決める。業務の履行期間は10月16日まで。

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