共同会社がキャンプサイトなど 乳牛育成牧場の跡地整備(千葉市)

[2019/10/25 千葉版]
 千葉市は24日、若葉区富田町にある乳牛育成牧場の跡地整備事業者の募集で、共同提案を行った2社を事業予定者に決め同日、協定を締結した。2社は新会社を共同設立し、2020年4月から解体工事などに着手、同10月のプレオープンを目指すという。その後も順次施設を拡張し、23年以降も新施設を整備していく方針だ。提案では企画設計費や施設整備費、運営費などに約5億円を想定しているという。

 今回市の呼び掛けに応じて手を挙げたのは、秋葉牧場(八千代市、秋葉秀威代表取締役社長)と、chicabi(チカビ、東京都渋谷区、川上鉄太郎代表取締役CEO)の2社。このうち秋葉牧場は成田市で観光牧場「成田ゆめ牧場」を展開するなどしている。

 両社は千葉市内に「株式会社千葉牧場」(川上鉄太郎社長)を共同設立し、千葉エリアの場づくりに特化、施設開発や商品開発、農業・地域振興、観光事業などを展開するとしており、跡地についても市が求める4事業を進めていくという。

提案されたキャンプサイトのイメージ

提案されたキャンプサイトのイメージ

 市は若葉区富田町にある乳牛育成牧場を20年3月末で廃止し、跡地に民間活力を導入した、集客も可能な施設を整備する方針を固め、今年7月に募集を開始。提案ではテーマとして「新しい観光牧場を軸とした地域経済の活性化」をもとに、市が求めていた乳牛の預託による繁殖事業を継続することのほか、観光事業として▽キャンプサイト▽宿泊ロッジ▽牛とのふれあい体験▽お土産ショップ▽ミルクバースタンド▽牛舎レストラン▽牧場湯──などを整備するとした。

 併せて農業支援事業として「マルシェ」(屋外ファーマーズマーケット)のほか、ソフト面で会員制の農業体験クラブや加工食品の開発・販売、グリーン・ツーリズム体験などを計画。また、研究事業の展開も提案に盛り込んでいる。

 このうちキャンプ場やマルシェ、ミルクバーなどはプレオープン時の供用を目指し、21年4月の1次オープンでは宿泊ロッジ、23年以降はレストランや牧場湯、ショップのオープン(2次)を順次目指していくという。

 市は募集に当たり、既存全施設の解体費1億2,100万円、地下水のろ過装置と滅菌機の設置経費2,200万円などを、20年度を期間とする債務負担行為を設定して確保する一方、敷地の賃料収入を得る。事業者は観光事業の展開などで収入を得るほか、預託事業では既存施設の規模が最大90頭であるのに対し、将来的に240頭の規模を目指すとしている。

 同事業は、農林水産業が推進するなどしている「グリーン・ツーリズム」の一環。市はその推進に当たり、乳牛育成牧場の環境拠点化を計画した。

 市によると、今後の少子高齢化による市内総生産の低下への懸念があるとともに、インバウンドの増加による観光客の増加などで、ここ数年の市内での宿泊客数が急増傾向にあるものの、多くは幕張メッセへの訪問を含むビジネス目的での来訪で、観光目的は2割にも満たないという。

 市内の観光施設の認知度も低いことから市は新たな観光資源として、老朽化が進んでいるだけでなく、年々受け入れ頭数の減少が続くとともに、伝染病防止などの観点から現在一般の立ち入りを制限している同牧場で実施している乳牛の繁殖事業を継続することは条件に盛り込むものの、預託事業を含めて民間活力を導入した形でグリーン・ツーリズムの一環として「集客の核施設」を整備する方針を固めていた。

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