10年以内に新滑走路 53年ぶり基本計画改定(成田空港)

[2019/11/7 千葉版]
 国土交通省航空局は、国交相が定める成田国際空港の基本計画を改定すると発表した。これまでの基本計画は、1966年に定められたもので改定は53年ぶり。2018年3月の地元合意に基づき、成田空港の機能強化へ、C滑走路の新設や既存のB滑走路の延伸などを2020年代、すなわち今後10年以内の完成を目指して整備を進めるなどとしている。

 今回の基本計画ではあらためて、今後の機能強化の合意内容に沿って、これまで計画されていた横風用滑走路(3,200m×60m)の計画を廃止する一方、新たにB滑走路の延長とC滑走路の新設に伴い、その配置や空港の面積などに関する項目を見直した。

 改定する計画では、滑走路の数を3本とするとともに配置を平行とし、それぞれの間隔は2,500m以上と定める。

 滑走路のうち、1本の長さ(A滑走路)は現在のまま4,000mとする一方、長さ2,500mのB滑走路は1,000m延伸、新設のC滑走路ともに3,500mとする。

 滑走路の幅はそれぞれ45m以上とするとともに(現在のA・B滑走路はともに60m)、強度も質量の多い旅客機の着陸にも耐えられる荷重区分LA1に耐えるものとし、着陸帯の幅もそれぞれ280m以上にするという。

 空港敷地の面積は2,600ha程度と定め、工事の完成予定期限については、滑走路などは2030年(令和12年)をめどとする一方、所要の諸施設などはその後の需要に応じて順次整備していくなどとしている。

 空港の運用時間はあらためて24時間に設定。その他必要な事項として今回の改定では、空港の設置と管理は航空機の騒音などによる障害の防止や、生活環境の改善などを着実に実施しつつ行うとする文言が加わった。

 成田空港についてはこれまでに、国と県、地元市町、成田国際空港株式会社(NAA)からなる四者協議会で、空港の発着容量を年間50万回とする機能強化について合意がなされている。

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