インフラ強化費など追加 災害からの復旧・復興で(国の補正予算)

[2019/12/14 千葉版]
 政府による2019年度の補正予算(第1号)が、13日午後に開かれた閣議で決まった。5日に閣議決定した「安心と成長の未来を拓く総合経済対策」を進めるため、国際分担金など追加財政需要を含めた歳出は、4兆4,722億円の追加となる。このうち「災害からの復旧・復興と安全・安心の確保」に向けた予算は、2兆3,086億円余と半分以上を占め、公共土木施設の災害復旧事業に、全国で4,859億円が投じられるなどする。

 補正予算のうち、国土交通省関連のものをみると▽災害からの復旧・復興と安全・安心の確保▽経済の下振れリスクを乗り越えようとするものへの重点支援▽未来への投資と東京オリンピック・パラリンピック後も見据えた経済活力の維持・向上──を三本柱とし、このうち「災害からの復旧・復興と安全・安心の確保」での同省分は1兆1,252億円を充てる。

 内訳をみると「自然災害からの復旧・復興の加速」に3,990億円、「防災・減災、国土強靱化の強力な推進」に6,496億円、「国民の安全・安心の確保」に766億円など。台風15号や19号などの災害により被災した河川や道路、港湾などについて、本格的な復旧を図るとともに、再度災害を防止するため、改良復旧を積極的に活用した災害復旧事業などに3,941億円を投じる。

 東日本大震災に対しても、その復興を加速化するため、被災地のリーディング・プロジェクトとして復興道路や海上物流、エネルギー輸入の拠点形成などに必要な港湾施設の整備を進めるため、東日本大震災復興特別会計に917億円を追加する。

 「防災・減災、国土強靱化の強力な推進」に向けては、台風19号などでの被害を踏まえ、氾濫発生の危険性が高い区域での河道掘削などによる洪水時の河川水位の低下を図る対策や堤防の強化対策、砂防堰堤、遊砂地などの整備に1,142億円を追加。気候変動に伴う水害や土砂災害が頻発・激甚化する中、将来にわたって国の社会経済の基幹を守る調節池やダムといった基幹的防災インフラの整備をリーディング・プロジェクトとし、195億円を投じる。

 また、水害・土砂災害被災地域での再度災害防止対策の集中実施に向けて107億円、排水機場やポンプ車による排水の強化など、内水対策のための排水施設などの整備に447億円を盛り込む。

 これらのほか、市街地再開発事業等に併せた集合住宅における浸水被害防止対策に60億円、高波などによる護岸の倒壊防止対策や面的防護対策に138億円、市街地の緊急輸送道路などでの無電柱化に120億円をそれぞれ充てるのに加え、災害発生時救急救命や地域の経済等を支えるため、高規格幹線道路のミッシングリンクや、土砂災害危険箇所区域、洪水浸水想定区域などをう回する道路整備に向けて、859億円などを投入する。

 今回の補正予算とは別に、総合経済対策として現在の低金利状況を生かし、インフラ整備に対し超長期・長期の資金供給、いわゆる財政投融資も実施する。その追加額は1兆4503億円で、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構に対し、新名神高速道を6車線化するため、整備の加速に向け5,500億円を投じる計画でいるほか、無電柱化などインフラ強化や生産性向上に向けた、世界レベルのホテルといった宿泊施設整備などへ、日本政策投資銀行に5,000億円を融資する。

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