矢板土木20年度事業概要 408号宇高バイパスに重点 71カ所で39億円投入

[2020/7/29 栃木版]
 県矢板土木事務所は、2020年度の事業概要と実施予定箇所をまとめ、国庫・交付金と県単を含め71カ所に39億0100万円を投入する。内訳は、道路・街路事業が44カ所31億6300万円、河川とダム・砂防事業は27カ所7億3800万円。県単新規の佐久山喜連川線下河戸工区は、大田原市との境界付近2600mの狭小区間を改善するため事業化に向け平面図化に着手。重点配分したのは408号宇都宮高根沢バイパス3期工区1300mで水路トンネルや補強土壁、地盤改良工など6件を一般競争で発注する。 =4面に市町別事業箇所

 交付金2年目の今市氏家線大久保工区は1480mについて片側歩道2.5mを確保し10~10.5mに拡幅するため、物件調査や用地補償を継続。矢板那須線泉工区2700mは用地補償を進め、今年度は改良工700mを施工する。

 さくら市の五行川410mの改修は、氏家南部第1堰の上下部工を完了し、護岸工を実施。堰改築や本川改修で河床が低下し河積が確保される見通しとなったため、293号五行川橋は現在の橋梁下の河川幅で計画流量を確保できるか、変化を見据え架替えの必要性を検討する。国庫を見据えた県単の道路事業のうち、上高根沢氏家線櫻野工区は、293号が終点となっている大田原氏家線を南進。既設のさくら市道U1-13号1480mを拡幅改良してU1-17号まで延伸。今年度は用地買収に備え用地測量や物件調査を実施。計画では、幅員11mに拡幅し片側に歩道2.5mを確保する。

 宇都宮向田線上高根沢工区は、上高根沢小学校の通学路となっている旧道分岐から合流部までの2100mについて、幅員11mに拡幅し北側に歩道2.5kmを確保する。このうち中間部の石末真岡線と上高根沢氏家線との間700mを先行。同区間の野元川支川排水路には側道橋を設置するため、今秋にも詳細設計を発注する。

 花岡狭間田線は、歩道未設置の宇都宮那須烏山線から一級河川大沼川を渡河する太田堀橋まで370mを片側歩道2.5mの幅員10mに改善を計画。整備は老朽橋の太田堀橋を架け替える検討を行い、今秋にも橋梁予備・詳細設計を委託する見通し。同橋は1955年に架設した2径間19mのRC-T桁で、鉄筋の露出や床版の摩耗など老朽化が著しいとした。

 県民の森矢板線長井II工区530mは、狭あい箇所の改善に向け道路と付け替える宮川の詳細設計を継続し、整備計画を固めていく。街路事業の片岡西通りは、未開通区間の工法を切り土法面から道路全体を覆う函渠工に変更する都市計画決定を経て、用地補償、工事発注に備えていく。

 佐久山喜連川線早乙女工区700mは、両側に桜並木を植栽し、東側に歩道2.5mを確保、全幅を20.5mで計画した。拡幅に伴い盛り土を行い、歩道と植栽スペースを確保。区間内で交差する蒲須坂喜連川線ボックス工(W10m×H5.6m)は東側盛り土区間2.4mを継ぎ足し、盛り土法面部分をウイング型に擁壁で補強する工法に決め、第2四半期に一般競争で発注する。

 408号宇都宮高根沢バイパス1300mは、農業用水路のトンネル227mを上流の北側から場所打ち覆工工法に決め、第2四半期に一般競争で公告。JR東北本線跨線橋は上下分離(上り50.9m、下り51.7m)の単純細幅鋼箱桁とし、架設に向けヤードを確保するため補強土壁を2分割、深層混合処理工による地盤改良工3件を一般競争で発注する。

 砂防事業のうち矢板市幸岡の西小学校沢は、堰堤工1基の堤高を5m、堤長は96mの不透過型に決め、今年度は第4四半期に副堰堤工の発注を見込む。ダム事業では、西荒川ダムのゲート設備の修繕工事を第2四半期に一般競争で発注する。

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