消防庁舎建設は22年度 河北消防署/11~12月に設計入札(石巻市)

[2020/9/10 宮城版]
 石巻市は、河北消防署の庁舎建て替えについて、11月中旬~12月初旬に設計業務を一般競争入札で委託し、来年の夏前ごろまでにまとめたい意向だ。新築工事は2022年度の当初予算で事業費を確保し、同年度に発注して23年夏~秋ごろの落成を予定している。既存の消防庁舎は新庁舎が完成した後に解体撤去する。
 河北消防署は、成田字小塚裏畑17-1に位置しており、敷地面積が678平方m。既存施設は庁舎と会議棟で構成されており、RC造2階建て延べ727平方mの規模。1972年に建設され、2001年に増築された。庁舎は1階に車庫や仮眠室、2階に事務室が設けられている。会議棟は1階が車庫で、2階が会議室となっている。
 新庁舎は、敷地を拡張して建設する。非営利団体に貸している隣接地を消防署の用地に組み込み、そこに現在建っている施設を解体した上で、新庁舎を建てる。敷地面積は現況の2倍強になる見込み。
 新築に向けては、4月に建設予定地の地質調査業務をウエスコ(東北事務所・仙台市太白区)に委託。業務内容は機械ボーリングや標準貫入試験などで、履行期間が今月15日まで。
 地質調査を委託する時点では、新庁舎の規模にRC造2階建て延べ1100平方m程度を想定していた。ただし、現地がもともと北上川に近い湿地帯で地盤が緩いため、平屋になる可能性がある。
 市は9月補正予算案に、河北消防署建設事業の設計業務委託費として6700万円を計上している。このうち5700万円は新庁舎建設の基本・実施設計費で、残り1000万円が既存庁舎の解体設計費となる。新築設計と解体設計は一括して委託する。
 市が昨年12月に公表した市総合計画の実施計画(20~22年度)では、河北消防署について「既存施設の供用開始から40年余りが経過し、老朽化による施設の不具合が多々発生していることから新築整備を行う」とし、全体事業費に8億6906万円を試算している。地盤や基礎の状況次第では事業費が変わる可能性がある。

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