跡地活用の検討委託 国民宿舎「からくわ荘」(気仙沼市)

[2020/9/19 宮城版]
 気仙沼市は、国民宿舎「からくわ荘」を解体撤去しており、跡地の活用に向けた調査検討業務をネイチュアエンタープライズ(大阪市)に委託した。同社はアウトドアスポーツ用品の企画・販売などを手掛けるモンベル(同)の関連会社で、地域活性事業コンサルティングや野外活動施設の運営などを行っている。委託方法は随意契約だった。
 「からくわ荘」は唐桑町崎浜4-1に位置する宿泊施設で、昨年3月末に営業を終了した。敷地面積は約6000平方m。キャンプ場や、県の唐桑半島ビジターセンター・津波体験館が隣接している。
 跡地は、オートキャンプ場などアウトドア関連の活用を想定。調査検討業務では、どの程度の集客が見込めるかといったことを調べるほか、アウトドア関連の提案やツアーの企画などを行ってもらう。業務の履行期間は来年3月までで、地元との協議を踏まえて跡地の活用方法を決める。
 「からくわ荘」の建物については、3月にその1工事を東北黒沢建設工業(仙台市若林区)に発注し、RC造3階建て延べ653平方mの宿泊棟Aや、同415平方mの宿泊棟Bなどを解体撤去した。
 解体工事その2は、15日に一般競争入札を公告しており、30日まで参加申請書を受け付け、10月2日に開札する。参加資格は県内に事業所を置き、登録業種が解体工事で、2006年9月1日以降に石綿除去工事を含む建物解体工事を元請で完了した実績があることなど。
 その2工事で解体するのは、RC造2階建て延べ1177平方mの管理棟、S造平屋543平方mの宿泊C棟、RC造一部S造延べ360平方mの会議室棟など。工期は2021年3月1日まで。
 市は一般会計6月補正予算で、からくわ荘の解体工事費に1億5098万円を確保した。
 なお、県の唐桑半島ビジターセンター・津波体験館については、県が再整備事業を計画。基本方針の策定に向けた調査業務を構建築設計事務所(仙台市青葉区)に委託している。

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