20階1.3万平方mのビル建設へ 宇都宮駅西口再開発事業 駅西口南で22年度に着工 3者が事業協力、21年度組合設立へ

[2021/01/13 栃木版]
 宇都宮市の宇都宮駅西口南地区で市街地再開発計画が進められており、複合ビルを建設する。市街地再開発事業の都市計画素案によると、高さ80mの20階建てで、RC造延べ床約1万3500平方mのビルを建設するという。今後、計画案の縦覧や都市計画審議会での審議などを経て、2021年度に計画を決定。21年度中の事業計画認可を経て、再開発組合を設立。22年度に着工し、24年度に施設を完成させる見通し。

 宇都宮駅西口南地区(駅前通り3丁目3番地地内)は、JR宇都宮駅西口駅前広場の南に隣接する約0.2haが区域面積で、地権者は8人(土地所有者6人・借地権者2人)。JR宇都宮駅西口地区については5地区で再開発事業が完成し、市街地の再整備が進められている。宇都宮駅西口南地区では建物の老朽化が進み、敷地の細分化や平面駐車場の存在など土地が低未利用な状況。中心市街地の活性化、景観形成、安全・安心なまちづくりの観点等で課題を有している。

 宇都宮駅西口南地区では、2018年12月に市街地再開発準備組合(巴山勝雄理事長)を設立。再開発計画オフィス(東京都新宿区)、AIS総合設計(宇都宮市)、旭化成不動産レジデンス(東京都千代田区)が事業協力者として参加し、土地の健全な分離化と都市機能の更新を図ることを目指し、市街地再開発事業の検討を行っている。

 市街地再開発事業では、複合ビルを建設するとしている。設計業務はAIS総合設計が担当しており、21年度に基本設計、22年度に実施設計を実施。22年度から既存施設解体や本体建設の工事に着手し、24年度に竣工を予定している。

 複合ビルの敷地面積は約1300平方mとし、高さ80mの20階建てで、RC造延べ床約1万3500平方mのビルを整備。付帯施設として、タワーパーキング2基を併設するとした。ビルの1~3階は商業機能や共用部分、4~20階はマンションを配置するとしている。

 ビルの共用部分では、災害時の帰宅困難者を受け入れるスペースを設ける方針とした。2階北側にはテラスを整備し、駅前にあるペデストリアンデッキと連結可能な構造を構想している。マンションは約110戸とし、新型コロナウイルスの影響も考慮した上で、市場調査を行って利用者層を設定、間取りを決めるという。タワーパーキングについては、住宅の戸数と同程度の規模を想定している。

 このほか、宇都宮駅西口地区では、宇都宮駅西口大通り南地区で市街地再開発事業を計画しており、20年6月に市街地再開発準備組合が設立された。地権者は18人で、設立時には14人が準備組合に参加している。

 宇都宮駅西口大通り南地区(駅前通り3丁目地内)は、宇都宮川向銀座通り(主要地方道宇都宮笠間線)・奥州街道(一般県道氏家宇都宮線)と大通り(一般県道宇都宮停車場線)の交差点沿いに位置しており、区域面積は3141平方m。現在のところ、再開発計画オフィス、AIS総合設計、フージャースコーポレーション(東京都千代田区)が事業協力者として参加しており、市街地再開発事業の内容について検討を進めているとしている。

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