堰堤新設で設計委託へ 工事4件と業務2件追加(東北整備局 発注予定)

[2021/1/14 宮城版]
 東北地方整備局は12日付で発注予定を更新し、県内の工事4件と業務2件を追加した。全て3月までに一般競争入札で発注する。主な追加案件を見ると、宮城南部復興事務所が阿武隈川水系(丸森町)の特定緊急砂防事業で、砂防堰堤の改良工事1件と、砂防堰堤2基の新設に向けた設計業務や地質調査業務を発注する。
 追加工事・業務を担当事務所ごとに見ると、宮城南部復興事務所が工事1件と業務2件、仙台河川国道事務所が工事1件、鳴瀬川総合開発工事事務所が工事2件。
 宮城南部復興事務所の追加工事は、「内川流域不動尊砂防堰堤ほか改良工事」で、既存のコンクリート堰堤にスリットを入れて透過型に改良する。工事内容はスリット工、土工、仮設工の一式。概算工事規模は3億~6億9000万円で、C等級の参加を可能とする予定。
 宮城南部復興事務所の追加業務は、「内川・五福谷川砂防施設設計業務」と「内川・五福谷川砂防施設地質調査」で、内川の本川と、五福谷川の支川である福沢1号川にそれぞれ砂防堰堤を1基ずつ新設するために委託する。
 設計業務は予備設計と詳細設計の一式をまとめる。地質調査業務は延長100mのボーリング調査を行う。履行期間は2件とも5カ月。
 阿武隈川水系の特定緊急砂防事業は、2019年の東日本台風で土砂洪水被害が発生したため、県からの要請を受け直轄事業として内川、五福谷川、新川に砂防堰堤群を整備する。事業期間は20~24年度。全体事業費は90億円を見込んでいるが、今後に変更になる可能性がある。
 内川など3河川の流域には県が過去に整備した既存の砂防堰堤が25基程度あり、これらの一部を必要に応じて改修・改築するほか、新たな砂防堰堤を整備する。各河川にはそれぞれ遊砂池を設けることも検討している。
 本年度は一般財団法人砂防・地すべり技術センター(東京都千代田区)に「内川流域砂防施設配置計画検討業務」を委託しており、年度末までかけてこの業務をまとめ、砂防堰堤や遊砂池などの配置計画を固める意向だ。
 本年度はこのほか、砂防堰堤6基分の予備・詳細設計業務を3件に分けて発注し、建設技術研究所(東北支社・仙台市青葉区)、オリエンタルコンサルタンツ(同)、日本工営(仙台支店・仙台市青葉区)に委託した。
 仙台河川国道事務所の追加工事は、「仙台湾南部海岸S5号ヘッドランドブロック製作工事」で、施工場所が山元町、工事内容が400個の消波ブロックの製作、概算工事規模が1億2~2億円、工期が約6カ月。
 鳴瀬川総合開発工事事務所の追加工事は、鳴瀬川総合開発庁舎の受変電設備新設等工事と通信設備等工事で、ともに概算工事規模が3000万~6000万円、工期が約6カ月となっている。

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