22.8億円でクボタ環境 DB方式 汚泥再生処理センター(南房総市)

[2021/3/26 千葉版]
 南房総市は25日、汚泥再生処理センター(仮称)建設工事の一般競争入札について、総合評価方式で審査した結果、優秀提案者をクボタ環境サービス(本社・東京都中央区)とする選定結果を公表した。落札額は22億8000万円(税抜)。設計・施工一括発注(DB)方式で、御庄地区に日量67kl規模の施設を新設する。

 一般競争入札には、クボタ環境サービスのほか、三井E&S環境エンジニアリング、日立造船東京本社が参加した。審査会を4回開き、クボタ環境サービスが総合評価点数で100点満点中83点の最高得点を獲得したことから、優秀提案者に特定された。

 同市の千倉衛生センターと鋸南地区環境衛生組合の堤ケ谷クリーンセンターの老朽化に伴い、両施設を統合した、新たな汚泥再生処理センターを建設する計画だ。

 建設計画地は御庄地区の敷地面積1万6540平方mで、建設用地は9000平方m以上を見込んでいる。1日当たりの計画処理量は、し尿21kl、浄化槽汚泥46klの計67klを想定。年25立方mの有機性廃棄物(生活雑排水共同処理施設汚泥)も処理する。

 処理方式をみると、水処理は「高負荷脱窒素処理方式+高度処理方式」または「膜分離高負荷脱窒素処理方式+高度処理方式」。資源化は助熱剤化とする。工期は6月から24年3月までを設定。ただし、新施設の竣工は23年12月を予定している。

 基本計画策定・整備事業者選定支援等業務は日本環境衛生センター(川崎市川崎区)が担当。

 同市では、し尿や浄化槽汚泥について、外房地区の処理を市の千倉衛生センター、内房地区の処理を鋸南地区環境衛生組合の堤ケ谷クリーンセンターで実施している。

 両施設とも主要設備の基幹整備や計画的な補修・更新によって、合理的な施設運営を行ってきた。稼働開始から30年以上を経過し、施設の老朽化や搬入状況の変化による処理機能への影響など、多くの課題を抱えている。また、現在も合併前の処理体制を継続している状況であり、施設の集約化による効率的なし尿処理体制の構築が求められている。

 これらの課題を解消し、より効率的・効果的なし尿処理を実施するとともに、循環型社会形成推進に寄与することを目的として、新たに有機性廃棄物リサイクル推進施設(汚泥再生処理センター)を建設し、施設の集約化を図っていく方針だ。

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