配置や施工方式検討 印旛処理区 統合ポンプ場を整備(千葉市)

[2021/5/19 千葉版]
 千葉市は、印旛処理区で統合ポンプ場の整備に向け、施設配置や施工方式の検討に乗り出す。美浜区の高洲第1ポンプ場と高洲第2ポンプ場を統合するもので、計画汚水量は毎分48.5立方mを想定。検討業務の委託先を選定する一般競争入札の手続きを進めており、6月1日に開札する。同業務の成果を踏まえ、基本設計を進めていく方針。2029年度の供用開始を目指す。

 同市では、土木躯体耐用年数(50年)を経過する処理場やポンプ場の施設について、統廃合による施設機能の高度化・耐震化など再構築事業を進めている。今年度予算では、同事業で1億3900万円を確保している。

 老朽化が著しい神明・幸・黒砂・出洲、高洲第1・2ポンプ場について、将来人口の減少に伴う汚水量の減少も考慮し、「中央統合ポンプ場」と「印旛統合ポンプ場」への施設を統廃合する方針だ。

 このうち、印旛統合ポンプ場は、高洲第1ポンプ場と高洲第2ポンプ場を統合した施設となる。高洲第2ポンプ場に隣接する高洲4丁目西公園に統合ポンプ場を建設し、完成後に既存ポンプ場を解体して公園を整備する計画だ。

 排水区域面積は415haとし、計画汚水量は晴天時が毎分18.6立方m、雨天時が毎分48.5立方mを想定している。統合に伴い幹線管渠の整備も検討していく。

 件名は「高洲ポンプ場施設配置検討業務委託」。同業務では、経済性や維持管理の難易、環境条件などを考慮し、配置計画を比較検討。併せて、場内の各種主配管や主配線ルートを立案する。平面・立面・管廊計画、機器の搬出入計画などにより最適スペースを検討する。

 雨天時計画汚水量をもとに、施設設計を検討するほか、統合に関する幹線管渠の能力計算を行う。施工方式については、土質調査資料や周辺状況などを踏まえ、施工方法ごとの概算コスト比較、必要工事、施工の難易度、工事公害などの検討を進めていく。

 検討結果に基づき、事業全体の概算事業費を算出し、報告書を作成するほか、設計協議などを担当する。履行期限は22年1月31日まで。

 一般競争入札の参加資格要件は、20・21年度市測量・コンサルタント入札参加資格者名簿で、業種が土木関係建設コンサルタント業務に登録され、市内に本店や支店、営業所などがあることのほか、業務実績などを求めている。21日まで参加申請、26日~6月1日に入札をそれぞれ受け付ける。

 なお、中央統合ポンプ場については、20年度に再構築に向けた基本設計業務をNJS(東京都港区)に委託し、とりまとめ作業を進めている。美浜区の中央浄化センターに、処理能力が毎秒3.1立方m規模の統合ポンプ場を整備する計画だ。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.