1200mの道路詳細設計 藤岡乙女線乙女大橋 新橋は下流側で検討 栃木土木

[2021/08/28 栃木版]
 県は、小山市の主要地方道藤岡乙女線が一級河川思川を渡河する乙女大橋の架け替えで、新橋の架設箇所を現橋に並行し近接した下流・南側で想定し、本年度は橋梁部を除く一般県道萩島白鳥線交差点まで1200mの道路詳細設計を実施する。県栃木土木事務所によると、道路詳細設計は県単で秋口にも発注し、橋梁詳細設計については国庫の充当時期を見据えて準備を進めていく。

 同橋は大型車両の通行が多いものの、車道が狭くセンターラインもないため、交互通行にも支障を来している。架設は1955年度と建設から約65年が経過しており、老朽化による安全性の確保に加え、近年多発する水害など自然災害への対応から架け替えを決めた。

 現橋は橋長367mで、幅員は車道のみ5.5m。上部形式のうち右岸側はRCT桁、左岸側がPCポステン桁の16径間で、下部工は重力式橋台2基とRC壁式橋脚15基で構成し、最大支間長は31.8mとなる。

 沿線には乙女小学校や乙女中学校が立地しており、県は通学路としての利用や自転車・歩行者の安全を確保する目的で、90年度に上流側へ橋長365.54m(8径間)、幅員3.3mの側道橋を設置した。

 架け替えの事業化を見据え、18年度には平面図化を委託し、アプローチ部などの概略設計を行った。19年度は橋梁予備設計を実施し、新橋の架設位置などを検討。これらの設計は富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当した。通学路としての利用状況を勘案し、新橋を架設後の本橋の撤去と合わせた側道橋の扱いについても検討を加えた。

 想定している幅員は12mで、車道3.25m×2車線に自転車の通行を考慮し、両側の路肩を1.5m、歩道は北側に2.5mを設置する。事業区間は西の萩島白鳥線交差点から、東は乙女小学校付近までの1200mとする。

 老朽化による安全性を担保する補強対策では、これまでに桁連結PCケーブルを設置したほか、右岸側A1橋台に橋軸直角方向の変位制限装置を設置。修繕などの延命化対策では、伸縮装置の更新や支承の修繕などを実施してきた。

 また、架け替えによる事業完了まで一定の期間を要することから、本年度は補修設計を富貴沢建設コンサルタンツに委託している。

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