2022年度に設計着手 宮田小学校の建替(市川市)

[2021/10/13 千葉版]

狭あいな宮田小学校の正門

狭あいな宮田小学校の正門

 市川市は、老朽化した宮田小学校の建て替えに向け、建替基本構想および基本計画の策定を庁内で進めている。2022年度にプロポーザル方式で設計業務の委託事業者を選定し、23年度をめどに設計に着手。24~26年度の建て替えを見込む。事業費は31億9000万円を概算している。

 宮田小学校の延床面積は5395平方m。児童数は427人(21年5月現在)。1959年に教室棟が竣工、61年に屋内運動場棟、73年に特別教室棟を増築した。

 市内で最初にできたRC造の校舎で、最も古いことから小学校の建て替え第1号として整備に着手。新校舎推進会議(座長・柳澤要千葉大学大学院工学研究院教授)を昨年8月に設置し、これまでに5回の会議を開催するなど、基本構想および基本計画案の策定に向けた話し合いを進めている。

 建て替えに向けた検討作業は、文科省の助成事業「新しい時代の学びの環境整備先導的開発事業」にも採択され、推進会議の設置・運営に伴う経費などが交付される予定だ。

 基本計画案で、新校舎のコンセプトには▽コンパクトな敷地に必要な機能を凝縮▽自然に触れ合える癒やしの空間▽交流を生む建物──を設定。同コンセプトに沿って、多様な学習形態を実施できるICT環境を整え、変化に対応した施設を目指す。

 校舎配置は、現在の校庭に建てる南側配置案と、既存校舎跡地に建て替える北側配置案を比較、検討。建替中は、近隣の大洲中学校や大洲小学校の校庭を利用する。道路を挟んだ飛び地側の校舎も建て替える。

 複合化施設は、放課後保育クラブや放課後子ども教室、地域ふれあい館、防災倉庫を候補として想定。プールは整備せず、近隣の民間プールを利用する。

 児童や保護者対象のアンケートおよびワークショップでは、狭あいな正門の拡張や屋上の緑化、太陽光発電設備の設置などの要望があった。

 「市川市学校環境基本計画」(21年1月策定)では、21~22年度の設計、23~25年度の施工を想定していたが、同スケジュールより整備は1年遅れる見込みだ。

 なお、建て替え第2号となる第一中学校についても、今年度中に、新校舎推進会議を立ち上げることにしている。

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