県内区間6車線化など 東北道整備期成同盟会 斉藤国交相に要望書提出

[2021/12/21 栃木版]

 県と宇都宮市、鹿沼市、矢板市、那須塩原市、さくら市、塩谷町、那須町で構成する「栃木県東北縦貫自動車道拡幅整備促進期成同盟会」(会長・福田富一県知事)はこのほど、斉藤鉄夫国土交通大臣に対し、東北縦貫自動車道の整備促進を求める要望書を提出した。防災・減災、国土強靭化対策の更なる推進をはじめ、上河内SA付近、矢板北PA付近、栃木IC付近への付加車線設置や宇都宮IC以北の県内6車線化計画の早期策定など東北自動車の機能強化を強く求めた。

 この要望は、国の来年度予算編成にあたって事業の推進や必要な財源措置などを盛り込むため、この時期に実施している。今回は、「防災・減災、国土強靭化対策の更なる推進」と「東北自動車の機能強化」の大きく2項目を要望した。

 それによると、近年大規模災害が頻発化・広域化し、本県でも東日本大震災以降、関東・東北豪雨や東日本台風など度重なる災害で多くの被害が発生している中、災害時の迅速な復旧と早期の日常生活・経済活動を支え、平常時・災害時を問わない安定的な人流・物流を確保し、県域を越えた交流・連携の更なる強化を高めるためには、重要物流道路に指定されている東北自動車道を基軸とした強靭で信頼性の高い道路ネットワークの構築が必要と指摘。

 また、新型コロナウイルス感染症が人の行動や意識、社会経済に大きな変化をもたらす中、本県の地域資源を活かしながらコロナ後の新たな日常を実現するためにも、高速道路は物流・観光等の経済活動を支えるインフラとして必要不可欠であるとして、防災・減災、国土強靭化の推進や東北自動車道の機能強化を要望している。

 このうち「防災・減災、国土強靭化対策の更なる推進」では、「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」の強力かつ計画的な推進と、円滑な事業執行を図るための弾力的な措置を要望。また、高速道路の多車線化をはじめ、抜本的な事前防災対策や予防保全による老朽化対策など、道路ネットワークの機能強化に向けた計画的で着実な事業の推進を要望した。

 また「東北自動車道の機能強化」では、上河内SA付近、矢板北PA付近、栃木IC付近における付加車線設置などの渋滞対策の早期実施に加え、宇都宮IC以北の県内区間延長約64kmの6車線化計画の早期策定、事業中の大谷スマートICや都賀西方スマートICの設置に係る予算の確保、さらにはスマートICアクセス道路への十分な財政支援を要望している。

 期成同盟会は、福田知事を会長に佐藤栄一宇都宮市長、渡辺美知太郎那須塩原市長、田城均県土整備部長が副会長、齋藤淳一郎矢板市長と平山幸宏那須町長が監事を務める。このほか、構成する7市町の首長や議会議長が委員に名を連ねる。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.