壬生町庁舎跡地活用検討委 23年度に事業者選定 利活用計画案 設計・工事一括など想定

[2021/12/28 栃木版]

 壬生町は24日、町役場で第10回町本庁舎跡地等活用検討委員会(委員長・三橋信夫宇都宮大学名誉教授)を開催した。利活用計画案が提示され、公共機能で多目的広場や公民連携利活用ゾーン、民間機能で生活利便施設などを整備するほか、ひばり館に交流などの各種機能を盛り込むという。整備手法は、公共機能が設計・施工一括発注方式、民間機能が定期借地権方式を想定し、公共機能や民間機能の包括的整備や維持管理も含めた一体的事業も構想。スケジュールは2022年度に事業手法を検討し、23年度に事業者を選定して24年度に施設の設計・工事を行い、25年度の供用開始を目指す。

 町は、新庁舎を移転整備するとともに、新庁舎移転建設後の町役場本庁舎跡地を活用した活性化策について検討している。検討方針は、地域住民や観光客などが集うまちなか創生の拠点として活用し、既存施設と連携した取り組みを進め、中心市街地全体の活性化を図る。跡地利活用の概算事業費は3億円。今後は年度内に基本計画を策定し、22年度は庁舎の解体工事を行うほか、下期にプロポーザル方式で事業者を公募する。

 事業対象地は約8400平方mで、跡地の整備方針は▽拠点づくり(地域資源を活用)▽連続性の確保(蘭学通りとのつながりを意識した、利便性・まちなみ・景観の連続性の確保)▽空間(居場所)づくり(地域住民が立ち寄れる屋内外の空間づくり)▽生活利便性向上(地域住民の生活利便性を高める施設の導入)-とした。

 施設のゾーニングは、西側中央(A約2800平方m、うち公民連携利活用ゾーン約1100平方m)を公共機能エリア、公共機能エリアを囲むように東西に広がるエリアを民間活力導入エリア(A約5600平方m)に設定した。公共機能エリアでは、蘭学通りからの入口をゲートとし、ゲート近くに駐車場エリア、駐車場北に駐輪場、駐輪場北に公共施設(現ひばり館、ひばり館北に多目的広場(A約300平方m)、多目的広場北に公民連携利活用ゾーンを配置する。

 駐車・駐輪スペース(A約200平方m)について、駐車は5台程度、駐輪は公共施設の利用に配慮した必要な台数を確保する。多目的広場はイベント使用も想定して必要な電源や水道設備を確保するほか、一部を芝生として残りはインターロッキングで舗装することや、屋根の設置なども検討していく。

 公民連携利活用ゾーンは、公共施設の利用や周辺施設でのイベント利用等を想定した臨時駐車スペースを確保し、民間商業施設の駐車スペース、多目的広場と一体的なイベントスペースとしての活用なども図っていく。

 ひばり館は、1階にコミュニティカフェ(A62.9平方m)やチャレンジショップ(A43.3平方m)、2階に会議室(62.9平方m)や相談コーナー・受付・事務スペース(A62.9平方m)を配置する案を基本に、相談コーナーやコミュニティカフェの子育て世代の交流スペース活用、コミュニティカフェに展示・観光案内スペースを設置することなど、各種機能の導入も検討していく。

 民活導入エリアでは、南に民間施設(生活利便施設等)、民間施設の東西を民間の駐車場とする。民間施設は民間事業者の導入意向がある生活利便施設を中心としつつ、直売所などの物販施設なども含めた生活利便性を高める施設の誘導を想定した。必要な敷地面積は3000~7000平方mを想定する。

 管理運営手法は、当面は町が直接管理運営を行う直営方式も視野に入れながら、住民参加や町と住民などの協働体制も考えられるとし、指定管理者制度の導入可能性を検討していく。

 整備手法について、公共機能エリアは従来方式のほか、施設の設計・施工一括発注方式を想定。民活導入エリアでは、町が土地を所有したまま民間事業者が民間施設の整備や収益事業を行う定期借地権方式を想定している。このほか、公共機能エリアと民活導入エリアを包括的に整備することや、包括的整備と指定管理者制度等による公共施設の維持管理・運営業務も合わせた一体的事業も構想している。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.