来年度から事業着手 国道123号氷室工区の4車線化(栃木県道路整備課)

[2022/1/19 栃木版]

 県道路整備課は、一般国道123号の氷室工区(宇都宮市氷室町)について、2022年度から事業化に着手する。清原拡幅工区の終点と水橋拡幅工区の起点を結ぶ区間、延長1420mについて、一部線形改良を含む現道拡幅を行うもので、22年度は用地調査のあと、用地取得に着手して26年度の取得完了を目指す考え。工事は23年度から31年度の9カ年で実施して、31年度の事業完了を目指す。総事業費は、約16億円を試算している。

事業費16億円で31年度完了へ

 この路線は宇都宮市を起点とし、茂木町を経由して茨城県水戸市に至る広域的な幹線道路であり、「とちぎの道路・交通ビジョン2021」では一般広域道路「宇都宮・水戸連絡道路」に位置付けられ、地域間の連携・交流を促進する重要な役割を担っている。しかしながら、今回の事業箇所は朝夕の通勤時間帯に交差点を中心に交通渋滞が発生しているほか、線形が悪く、交通事故が発生するなど課題が多い。

 これまで、宇都宮市側から順次4車線化の整備を進めてきて、主要渋滞箇所の清原工業交差点を含む延長2700mを清原拡幅工区として02年度に完成4車線で整備済み。また、芳賀町西水沼地内の西水沼交差点や橋場交差点では著しい渋滞が発生していたため、一部道路をバイパス化して延長2300mの整備を進め、17年度に暫定2車線で供用を開始している。

 今回事業化を計画する氷室工区は、4車線化が完了している清原東小前交差点から、芳賀町および宇都宮市の行政境までの区間について、計画交通量(1日1万7400台)を見据えて4車線化する。総延長は1420mで、標準幅員は車道3.25m×4、自転車通行帯1.5m×2、中央分離帯2m、および歩道2.5m×2の計23mで計画する。

 事業スケジュールは、22年度に用地調査を実施するとともに用地取得を開始して、工事は23年度から31年度まで9年間を想定している。事業費の内訳は、測量設計費約1億円、用地補償費約7億円、工事費約8億円の計16億円を見込み、国費と県費でそれぞれ2分の1を充当する。

 同課によると、事業化にあたっては切土を盛土区間に現場内流用することで建設発生土の削減に努めるほか、再生材の利用や建設発生土の公共工事間流用に努めてコスト縮減を図るとしている。

宇都宮市氷室工区事業概要図

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