4車線化整備に着手 羽生田上蒲生線 関沢橋工区の延長700m(県道路整備課)

[2022/2/1 栃木版]

 県道路整備課は、主要地方道羽生田上蒲生線の関沢橋工区(壬生町安塚~下野市下古山)延長約700mについて、2022年度から4車線化改良事業に着手する。前後が4車線であるにもかかわらず、この区間は2車線のまま残っていることから、北関東自動車道下野スマートIC(仮称)や六美町北部土地区画整理事業などによる交通需要の増加に対応するため早期整備を図る。22年度は用地調査のあと、用地取得に着手して24年度の取得完了を目指す考え。工事は23年度から26年度までの4カ年で実施して、26年度の事業完了を目指す。総事業費は、約18億円を試算している。

 この路線は壬生町羽生田地内の県土宇都宮亀和田栃木線から上三川町上蒲生地内の新4号国道を結ぶ幹線道路であり、今回の事業箇所は都市計画道路3・4・804号おもちゃのまち下古山線の一部を担う都市の骨格を形成する道路となる。

 また、沿線には北関東道壬生ICや三次救急医療機関である獨協医科大学病院、おもちゃ団地、石橋第二工業団地、壬生羽生田産業団地などが立地しており、都市間の連携や地域の産業活動・日常生活を支える重要な道路となる。

 しかしながら、今回の事業箇所は前後区間が4車線であるにもかかわらず2車線であるため、交通渋滞が発生して円滑な通行の支障となっている。さらに、沿線では北関東道下野スマートIC(仮称)の整備や六美町北部土地区画整理事業が進められていることから、今後の交通需要の増加が見込まれ、更なる渋滞の悪化が予想される。

 このため県としては、この箇所の4車線化を進めることで北関東自動車道や新4号国道などの広域道路、産業団地、医療機関などへのアクセス強化を図るとともに、地域間連携の強化、渋滞緩和による地域の利便性向上を図る。

 事業の内容は、総延長700mについて都市計画道路3・4・804号おもちゃのまち下古山線と整合した現道拡幅とし、車線数は計画交通量(1日あたり1万9200台)に基づき4車線とする。標準幅員は車道3.25m×4、中央帯4m、自転車通行帯1.5m×2、および歩道2.5m×2の、計25mで計画。主要構造物としては、一級河川姿川に架かる橋梁1橋(橋長60m)を整備する。

 事業スケジュールは、22年度に用地調査を実施するとともに用地取得を開始して、工事は23年度から26年度まで4年間を想定している。事業費の内訳は、測量設計費約1億円、用地補償費約3億円、工事費約14億円の計14億円を見込み、国費と県費でそれぞれ2分の1を充当する。

 同課によると、事業化にあたり橋梁などの主要構造物は新工法の採用を検討するほか、再生材の利用や建設発生土の公共工事間流用に努めるなど、コスト縮減を図る。また、既設側道橋の他の箇所での再利用について検討するなど、コスト縮減を図る。

 なお、この事業の関連事業としては、都市計画道路3・4・901号おもちゃのまち下古山線の壬生町若草町工区で23年度までの予定で4車線化整備を実施しているほか、隣接する同路線のおもちゃのまち工区でも22年度から現道拡幅および電線地中化に着手する見通し。さらに、北関東道下野スマートIC(仮称)の整備を22年度まで、六美町北部土地区画整理事業を28年度までの予定でそれぞれ実施している。

関沢橋工区事業概要図

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