[2022/4/1　宮城版]
　女川町は万石浦漁港を新設することにしており、2022年度から25年度までの4カ年をかけて完成させる予定だ。財源は水産庁の水産生産基盤整備事業補助金を活用する。事業費は5億円以上を見込んでいる。新年度は針の浜地区の防波堤工事を発注する考え。

　万石浦漁港は、針の浜地区と大沢地区にそれぞれ防波堤や物揚場などを設けて整備する。まずは針の浜に延長80mの浮き防波堤を整備するため、新年度から工事を進める。新年度予算案には1億3600万円の工事費を計上した。これに本年度の残事業費を合わせて80m分を一括発注する。

　本年度は万石浦漁港の新設に向けた測量設計等業務を中央技術コンサルタンツ(石巻事務所・石巻市)に委託した。履行期間は31日まで。事業費の交付金申請計画書作成業務はアルファ水工コンサルタンツ(仙台事務所・多賀城市)が担当した。

　針の浜の整備予定地には防波堤があり、その陸側に小型漁船が係留できるようになっている。大沢の整備予定地は女川温泉「華夕美」のすぐ東側で、浮桟橋があり、小形漁船が係留できるようになっている。背後のすぐ北側にはJR石巻線や国道398号が横断している。

　計画では、老朽化している既存の浮桟橋や防波堤を撤去し、新たにコンクート製の物揚場や防波堤などを整備して町内13カ所目の漁港とする。