地震の災害復旧費を措置 道路・河川に4.5億円計上(4月補正予算 宮城県 蔵王町)

[2022/4/26 宮城版]
 蔵王町は25日開会の町議会4月会議に本年度の一般会計補正予算を提出し、原案通り可決された。3月の福島県沖地震の災害復旧費などを措置し、追加額は計6億4013万円となった。このうち町道と河川を対象とした公共土木施設に復旧工事費として4億5234万円を充てる。災害復旧以外では町内2カ所で整備を計画する認定こども園の建築設計支援業務費を計上。設計の委託者は年度内にプロポーザルで選定する見通し。

 補正予算に計上した地震の主な災害復旧費は、林道に災害査定設計書作成委託費が580万円、工事費が3159万円。工事は補助(査定)で林道青麻山線内(竹曲、遠刈田地区)の5カ所、単独が青麻山線(曲竹地区)2カ所と鬼場線(遠田地区)2カ所の計9カ所を想定している。

 公共土木施設は査定設計書作成委託費4450万円、工事費4億5234万円を措置。このうち査定は宮地区の町道山田沢線など町道14路線17カ所で受ける予定。単独復旧は曲竹地区の町道足ノ又線など23路線35カ所に上る。被害は舗装の亀裂が多いほか、路面の段差や落石などもあった。河川施設は堀の内川を単独事業で復旧する。

 学校や公民館の災害復旧には査定設計委託費648万円、工事費3513万円を措置。このうち被害の大きかった宮小学校と宮中学校は補助事業で復旧する。宮小ではL型擁壁が傾いたり、宮中で体育館外壁に亀裂が入ったりする被害が判明している。

 災害復旧以外では、認定こども園の整備に向けて用地不動産鑑定業務委託費49万円、建築設計支援業務委託費360万円を盛り込んだ。子ども園はいずれも町営となる宮保育所と宮幼稚園、永野保育所と永野幼稚園を各々統合する形で2カ所開園する計画。主要施設は、既存の宮保育所(木造平屋800平方m)、永野幼稚園(RC造平屋760平方m)を改築して活用する。一部施設は増築の計画もある。建築設計支援業務では本年度内に基本設計を委託できるよう、発注業務を支援してもらう方針。設計の委託者選定はプロポーザルを想定している。実施設計を経て、早ければ23年度の着工を見込む。

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