栃木の建物躯体を調査 文化会館の再編で 岩舟継続、大平と藤岡閉館(栃木市)

[2022/6/14 栃木版]

 栃木市は、市の文化会館4施設の再編ロードマップを明らかにした。それによると、栃木文化会館は中長期的に利用するとし、岩舟文化会館も当面の間は施設を存続する。また大平と藤岡の文化会館については、地域複合施設の整備に合わせて閉館する。2022年度は、栃木文化会館の建物躯体や設備の劣化状況調査を実施して、その結果を基に大規模改修を行うか、建て替えを行うかを検討する。6月補正予算案では、栃木文化会館の施設調査に1980万円を配分している。

 市内の文化会館施設は、栃木文化会館(旭町12-16)、大平文化会館(大平町蔵井2001-3)、藤岡文化会館(藤岡町藤岡810)、岩舟文化会館(岩舟町静2303)の4カ所が所在(都賀文化会館は都賀総合支所の整備に伴い、すでに閉館)する。これら施設は経年劣化が進み、いずれも改修や設備更新の必要がある。そのため市は、再編に係る基本的な考え方を整理し、中長期的に使用する施設を明確化させ、計画的な改修や更新等を行うロードマップを策定した。

 基本的な考え方について、中長期的に栃木文化会館は長寿命化を図りながら使用する。岩舟文化会館も音楽ホールの機能に優れ、中ホール・多目的ホールも使い勝手がよく、国道50号沿いで交通利便性も高く利用状況も良好であるため、当面の間は必要な補修を行いながら使用する。

 大平文化会館と藤岡文化会館は、地域複合施設の整備に合わせて閉館させる。大平と藤岡の文化会館の代替機能は、地域複合施設に多目的ホールを整備し、閉館後の地域文化活動のスペースを確保する。

 栃木文化会館は中長期的な利用に向けて、必要な施設改修や設備更新を行うため、22年度に建物躯体や設備の劣化状況調査を実施する。その結果を基に、23年度に整備基本計画を策定。24年度に大規模改修基本設計、25年度に実施設計を行った後、26~27年度に第1期大規模改修工事、28~29年度に第2期工事を行う構想としている。調査の結果、中長期的な使用が困難とされた場合には、建て替えを検討する。

 駐車場整備は、周辺地域の公共施設やまちなかの駐車場状況に課題があるため、近隣にあるあさひ公園と合わせ、駐車場のあり方を検討する。このほか、急を要する改修や設備更新は、個別に事業計画を策定して整備を進める。

 岩舟文化会館は、個別に修繕や設備更新を進めながら使用を継続する。多額の事業費が見込まれる改修が必要になった場合には、栃木文化会館の整備後に岩舟文化会館の整備を検討する。大平文化会館と藤岡文化会館は、開館中に必要な施設や設備の修繕を行う。

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