飛行場周辺まちづくり 船場が基本計画策定を支援 (千葉県木更津市)

[2022/6/17 千葉版]
 千葉県木更津市は、木更津飛行場周辺まちづくり基本構想・基本計画策定支援業務を船場(東京都港区)に委託したことを明らかにした。随意契約で委託したもので、落札額は2180万円(税抜)。23日に公表予定の基本構想を踏まえ、事業スキームや概算事業費などの検討を本格化する。

 市議会6月定例会の一般質問で、桒田伸一市長公室特命担当部長は、木更津飛行場周辺まちづくり事業を説明。吾妻公園に整備する文化芸術施設について、基地と隣接する立地を考慮し、騒音対策として防音材を使用することや、盛土による浸水対策、周辺住民の避難場所としての整備を検討していることを明らかにした。

 木更津飛行場周辺まちづくり構想の素案では、対象範囲を金田地区から旧庁舎跡地にわたる区域を一体的にとらえた上で、「江川総合運動場周辺」「吾妻公園」「木更津駅周辺」「旧庁舎跡地」の4カ所を重点地区として分散配置している。

 江川総合運動場周辺は、野球やテニス、アスレチックが楽しめるスポーツ拠点とする。周辺の防衛省国有地を活用し、築山や防災機能を備えた公園を整備していく。公募設置管理制度(Park-PFI)を活用し、平時はスポーツ合宿などができる施設、災害時は一時避難機能などを備えた施設について、可能性を検討する。

 吾妻公園では、さまざまな人が親しめる憩いの場とするため、幅広い世代の市民が気軽に訪れ、情報の受発信ができるとともに、図書館・公民館を複合した文化芸術施設を整備する。良好なアクセス性と恵まれた施設規模を活かし、500台程度の駐車場やカフェ、ショップなどの商業施設を併設することで、市民だけでなく来訪者も気軽に訪れる交流拠点を目指す。

 木更津駅周辺では、庁舎整備事業による民間複合施設の整備が予定されており、施設内の市民交流スペースの活用によるにぎわいを創出。3月にオープンした鳥居崎海浜公園も集客が見込まれるため、木更津駅からみなと周辺の一体的なまちづくりをさらに進めていく。

 旧庁舎跡地では、多彩な機能が複合した施設づくりを計画。公設地方卸売市場のほか、地元の素材を使ったレストランや物販店などを検討している。

 年度内に基本計画をとりまとめ、23年度に実施計画の策定を進めていく方針。吾妻公園の文化芸術施設については、24年度から事業手法の検討や基本・実施設計などを進め、26年度の着工を目指す。

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