物産センターを建て替え 道の駅「明治の森・黒磯」 S造平屋1179平方mに7.1億円(那須塩原市)

[2022/7/5 栃木版]

 那須塩原市は、道の駅「明治の森・黒磯」(青木27)内にある青木ふるさと物産センターの建て替えを計画し、このほど基本設計を明らかにした。市農務畜産課によると、本年度は実施設計を進め、2023年度早期に現施設の解体工事を実施する。解体終了後は新施設の建設工事に着手して、24年度には4月から準備の整った箇所よりプレオープンを行い、下期にグランドオープンさせる。概算事業費は9億3425万円で、このうち建築費は7億1399万円を想定している。

来年度解体終了後に着工

 道の駅「明治の森・黒磯」は、敷地内に旧青木家那須別邸(国指定重要文化財、日本遺産登録)が所在するほか、隣接地に奈良美智美術館がオープンし、更なる利用者増加が期待されている。一方で、青木ふるさと物産センター(木造2階建て〔直売棟は平屋建て〕、延べ床411.12平方m)は、老朽化や狭あいなどの課題がある。

 市はアートを生かしたまちづくりの拠点として、美術館等の見学などで訪れた層の滞在時間の延長を図り、交流人口の増加や地域活性化の推進を目的に、青木ふるさと物産センターの建て替えを行うこととした。設計は、刈谷建築設計事務所(那須塩原市)が担当している。

 新たな施設はS造平屋建て、延べ床1179平方mで、施設周囲に休憩コーナーや屋外販売コーナーを配置。施設内にはマルシェ、カフェレストラン、多目的スペースなどを設ける。

 マルシェ(A322平方m)は施設中央部に配置し、売り場のほかバター、焼き菓子、パンの製造室を設け、製造・提供を行う。カフェレストラン(A108平方m)は施設北側に配置し、テラス(A40平方m)も併設。カフェから外の青木別邸が眺められるほか、マルシェやカフェから内部の製造工程が見られるようにする。

 多目的スペース(A65平方m)は施設南側に配置して、ワークショップや地域住民の参加交流の場などに活用する。マルシェとの間には、情報発信スペース(A24平方m)も配置する。

 施設東側に位置する第一駐車場は、利用しやすいよう変更整備を行い、普通車95台・身障者用2台・大型車5台の規模とする。車路と歩道を分離することで歩行者の安全性を確保し、車路と歩道の間に排水設備を整備。矢印や文字のサインも増やす。駐車場整備工事も、23年度に行う。

 概算事業費は9億3425万円で、このうち建築費は7億1399万円。建築費のうち、断熱材、窓断熱性能向上、高効率空調の導入には658万円、太陽光発電設備(106kW)の導入で9053万円を配分。また、厨房・工房機器の導入には4000万円、第1駐車場再整備事業には4285万円、解体(建物、インターロッキング・アスファルト処分、樹木伐採)に4030万円を配分している。

 なお、道の駅の運営については、新たに設立する第三セクターが行う。運営内容などは、金融機関や地元の各種団体が参加する運営会社設立準備委員会で検討する。

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