来年度以降にも公募 2施設活用へ市場調査 住宅地への活用など提案(足利市)

[2022/8/3 栃木版]

 足利市は、旧御厨テニスコート(上渋垂町447-1)と旧市民活動センター(大橋町1-2006-3)のサウンディング型市場調査を実施し、このほど調査結果を公表した。旧御厨テニスコートは太陽光発電や住宅、店舗への利用などが提案され、旧市民活動センターは住宅や太陽光発電への利用が提案された。旧市民活動センターは、来年度にも売却の入札など施設利用の公募を計画。旧御厨テニスコートは本年度に各種調査を進め、来年度から具体的に公募方法等の検討を進めるとしている。

 対象となった2施設は、利活用の検討や課題整理を進めており、民間事業者との対話で効果的な公募条件を設定し、市場性の有無や参入の意向の確認、条件などの把握のため、サウンディング型市場調査を行った。市は、売却処分の可能性を検討。2施設とも、宅地分譲などの開発可能性を確認したいという。

 個別対話には、旧御厨テニスコートに8者(不動産業5者、スポーツ運営・電気事業・小売業各1者)、旧市民活動センターに7者(不動産業6者、電気事業1者)が参加した。

 旧御厨テニスコートの活用用途として、テニススクール活動拠点や太陽光発電事業用地、コンセプト型住宅分譲地、小売店舗、子育て支援住宅の整備が提案された。売却が3者、貸付が2者、両方可が3者で、8者とも建物活用は希望しなかった。

 旧御厨テニスコートの対話では▽住宅分譲地整備のために、市による道路冠水対策が必要▽道路冠水対策が敷地内で処理できる対策や、対策の造成費用を土地金額から差し引くなどの工夫を公募条件に加える▽敷地規模が大きく造成費用が高額になることが懸念されるため、住宅分譲で採算を合わせるのは厳しい▽活用用途によっては冠水が支障にならないこともある▽有効活用できる接道が1面しかないのは活用しづらい▽現在の敷地で店舗開発は難しく、周辺の土地と一体活用等ができれば検討可能だが、費用面の課題や各種調整が必要▽土地を切り売りして募集▽一部をテニスコートとして残す活用方法も考えられる▽子どものための公園整備-が、主な意見として出された。

 旧市民活動センターは、住宅分譲地や太陽光発電事業用地が提案された。売却が6者、貸付と売却両方可が1者で、建物の活用は不要が6者、条件によるとしたのが1者となった。

 旧市民活動センターの対話では▽更地での売却や、土地金額から建物等の解体費を引いての売却が好ましいが、ひかない場合でも採算次第で検討可能▽建物はデイサービスなどの福祉施設の活用可能性がある-などが意見されている。

 旧御厨テニスコートについて、市は本年度に土地境界のための確認測量、建物のアスベスト調査、不動産鑑定を実施する。境界測量は堀江和生測量登記事務所(足利市)、アスベスト調査は環境生物科学研究所(那珂川町)が担当。境界測量が終了次第、不動産鑑定に着手する。

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