荒川の改良復旧促進 事業概要 100カ所に40億円を投入(烏山土木)

[2022/8/4 栃木版]

 県烏山土木事務所は、2022年度の事業概要と実施予定箇所をまとめた。国庫・県単をあわせ、事業箇所100カ所に事業費40億0630万円を計画する。内訳は、道路整備課が36カ所に18億4640万円、河川課が14カ所に10億9260万円、砂防水資源課が18カ所に3億5280万円、道路保全課が26カ所に5億9530万円など。那須烏山市の荒川の災害復旧助成事業には、21年度の繰り越し分と合わせ33億7400万円を重点配分し、築堤・護岸・附帯工事を推進する。また、主要地方道宇都宮那須烏山線の田野倉工区は金田橋の上・下部工などを引き続き実施し、国道461号の那珂川町大内地内は、ミニバイパスの詳細設計を策定する。=2面に事業実施予定箇所

 本年度の重点事業を見ると、一級河川荒川(塩谷)の改良復旧は23年度の完了に向け、災害復旧助成事業に7億2060万円を計上した。本年度は用地取得の推進を図るとともに、築堤・護岸・附帯工事を実施する。

 事業区間は那須烏山市向田から藤田地先までの延長5900mで、事務所は中間部の改修済区間を除き、下流の向田工区1500mと上流側小倉・藤田工区4400mに分けて改良復旧工事を実施している。

 このほか河川事業では、一級河川大内川・武茂川の那珂川町大内・馬頭地内の安全な川づくり事業で、22年度はI期地区(馬頭地内)の馬頭橋の橋梁上部工や護岸工を実施するほか、II期地区(大内地内)で取水施設の詳細設計を策定する。取水施設については、23年度の着工を予定している。

 また堤防強化緊急対策プロジェクト事業では、一級河川荒川(塩谷)、江川(烏山)、武茂川ほかで引き続き築堤や護岸工事などを実施する。粘り強い堤防とすることを目的に、県独自の巻堤や腹付盛土などの工事を実施しており、荒川は築堤や護岸工など、江川は根固、護岸工事など、武茂川は巻堤工事などを計画している。

 道路については、主要地方道宇都宮那須烏山線の那須烏山市田野倉工区で田野倉交差点の舗装工事や、金田橋の橋梁上・下部工などを計画する。この区間はJR烏山線アンダー部で車両のすれ違いが困難であるなど危険な状況にあるため、アンダー部の拡幅や直近の田野倉交差点の改良を中心に抜本的な道路改築事業を推進しており、23年度の完了を目指す。

 金田橋は、JR烏山線アンダー北側の交差点付近で砂防指定地隅川に架かる橋梁で、道路改良に伴い架け替える。橋長9.8m(幅員12.3m)で、上部形式はプレテンション方式PC単純床版桁となっている。

 国道461号の那珂川町大内地内は、車道幅員が狭く歩道も無いため、快適で安全な道づくり事業でミニバイパスの整備を推進している。これまでに測量調査や地元説明会などを実施しており、本年度は道路詳細設計を発注する。

 国道294号と県道烏山停車場線が交わる旭交差点は、快適で安全な道路環境の創出を目的に歩道のバリアフリー化や電線類の地中化を推進している。22年度は、烏山停車場線の中央工区で車道舗装工事、国道294号の旭交差点で道路改良および電線地中化工事を実施する。

 砂防事業は、急傾斜地崩壊対策で三反畑I-Aの崩落土砂防護柵設置工事を実施する。那珂川町矢又地内の国道293号沿いに、延長700mにわたり防護柵を設置するもので、23年度の完成を目指す。

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