中橋架替の工事着手 事業概要 142件に74億8275万円を計画(安足土木)

[2022/9/7 栃木版]

 県安足土木事務所は、2022年度の事業概要をまとめた。補助・交付金事業が68件で57億1823万円、県単事業が74件で17億6451万円の、合計142件に74億8275万円を計画する。主な事業は、街路事業の家富町堀込線で渡良瀬川を渡河する中橋の側人道橋の下部工から工事に着手するほか、足利スマートICのアクセス道路となる七丁目大前線の優先区間で測量や設計を実施する。秋山川の改良復旧事業では引き続き護岸工事を進め、大橋の架け替えに伴う仮設橋の下部工も実施する。新規事業は、都計道前橋水戸線本町工区の電線地中化に着手し、本年度は調査を実施する。 =2面に事業箇所

 都計道3・5・102号家富町堀込線の中橋工区は、渡良瀬川の堤防嵩上げとあわせた中橋の架け替えやJR両毛線交差部の立体交差化で地域の安全・安心と円滑な交通を確保するため、21年度に事業着手した。主要地方道桐生岩舟線との交差部から東武伊勢崎線の高架下まで、延長約640mを鉄道高架区間、橋梁区間、および一般部に分けて実施。橋梁区間には、現橋の3連アーチを活用して歩行者・自転車専用橋(人道橋)も設ける。

 本年度は、人道橋の左岸側の橋脚2基の工事を実施し、来年度には人道橋の残る橋脚と橋台を施工する計画。下部工が完了した後は、仮設の人道橋を設置したあと現在の橋梁を通行止めにして、3連アーチを移設する。人道橋を供用したあとには、現橋の下部工を解体撤去して、その跡地に新橋を整備していく。

 都市計画道路七丁目大前線は、市街地中心部から大前町地内へと接続する、延長4.5kmの道路新設事業となる。このうち、市道金丸五十部通りとの交差部から市道山下五十部通りとの交差部までの延長約1.1kmを、北関東自動車道足利スマートICのアクセス道路として優先区間に位置付けた。本年度は測量や詳細設計、地質調査を実施し、完了後に地元説明会を開催する計画。その後は用地買収を進めて、スマートICの開通に合わせた供用開始を目指していく。

 道路・街路事業で新規事業となるのは、都市計画道路3・4・1号前橋水戸線の道路拡幅および電線地中化事業。現在事業中の高砂町I工区で残る工事を実施するとともに、引き続いて本町工区でも事業化を図るため、本年度から調査に着手する。本町工区は、佐野市役所前から秋山川に向かって延長約280mを計画。来年度には、測量や設計を予定する。

 また主要地方道足利環状線の山川町では、丁字路交差点で車線の右折と左折を分離するため小規模改良を実施。現道で幅員は確保されており、植栽を追い込んで2車線分を確保し、右左折レーンを設置して渋滞の解消を図る。県道作原田沼線の作原地内では、道路拡幅や歩道整備を実施する。

 河川事業は、一級河川秋山川の河川激甚対策特別緊急事業と災害関連事業に取り組んでいる。東日本台風で佐野市内の2カ所が決壊し甚大な被害が出たことから、菊沢川放水路合流点から下流3000m区間の改良復旧を進めている。24年度の事業完了が目標で、現在の事業進捗率は約6割。本年度は引き続き護岸工事を実施するほか、統合堰(仮称)の上下部工や上流に架かる中橋の架け替え工事などを進める。

 また、これに伴う都計道水戸前橋線(主要地方道桐生岩舟線)大橋の架け替え影響区間は、20年度から街路整備事業に着手した。本年度は、渇水期に現橋の下流側に仮設橋の下部工を施工する。工事が終わり次第、仮設の橋を架けて交通を切り回し、23年度にも現橋を取り壊して新橋を整備していく。

 このほか、一級河川旗川や一級河川尾名川などについても、緊急防災・減災対策事業や堤防強化緊急対策プロジェクト事業などで堤防の強化や、堆積土砂の撤去による河積断面の確保を図る。新規事業のうち、一級河川粟谷川は上流側の立木伐採や堆積土砂撤去を実施する。

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