建築工事は41億円 あすなろの郷建替で4件公告(県営繕課)

[2023/1/25 茨城版]
 県営繕課は23日、あすなろの郷建て替え事業として、セーフティネット本棟の建築と電気設備、空調設備、衛生設備工事の一般競争・電子入札を公告した。このうち、建築工事の予定価格は41億3000万円とし、開札日は3月14日、工期は25年3月15日に設定した。入札参加申請は2月2日から6日まで受け付ける(公告の概要は24日付公告欄に掲載)。あすなろの郷関連では、今回の本棟新築工事に加え、寮棟の新築工事を予定する。公告時期は4月から5月ごろになる見通しだ。

 あすなろの郷建て替え事業は、施設の老朽化や狭あい化を受けて、建て替えを行うもの。その際には、民間施設では処遇が困難な強度行動障害や、医療的ケアが必要となる最重度の障害がある者に対して、県立施設として質の高いサービスを提供するために、新たにセーフティネット棟を整備していく。なお、基本・実施設計は久米設計・パル綜合設計JVが担当している。

 施設は本棟と寮棟の2棟を整備していく。構造・規模は本棟がRC造一部S造2階建て、延べ約1万3195平方m、寮棟が木造平屋約5400平方mとなる。事業費には23-24年度の2カ年で限度額109億5078万円の債務負担行為を設定した。内訳は約108億円が工事費、約1億5000万円程度が監理委託料となる。

 今回は本棟の新築工事が公告となった。このうち、建築工事の参加資格では、参加形態を3者JVに設定。代表構成員は建築1400点以上で特定建設業の許可を有すること。施工実績については、02年4月1日以降に元請けとして、同種工事(RC造またはS造の病院または障害者支援施設で延べ6600平方m以上の建築物の建築一式工事)、または類似工事(RCまたはS造延べ9900平方m以上の建築物の建築一式工事)を行ったことが求められる。構成員1は建築900点以上、構成員2は建築700点以上であることなどが参加資格となる。

 今回公告となった工事の予定価格は建築が41億3000万円、電気設備が9億8320万円、空調設備が8億2482万円、衛生設備が7億3873万円に設定している。

 競争参加資格確認申請は2月2日から6日までとし、入札書は3月9日から13日まで受け付ける。

 工事は議会案件となり、6月議会に契約案を諮ることになる。残る寮棟の新築工事については、9月議会に契約案を諮る予定となっているため、4月から5月ごろに公告する見通しだという。供用開始時期は、25年度を目指す。

 あすなろの郷関連では本体工事に加えて、新築工事に向けた電気設備の切り回し工事や進入路整備工事、既存施設の解体、外構工事も予定している。このうち、電気設備の切り回し工事と進入路整備工事については、昨年12月に開札となり、切り回し工事を小林電気商会(潮来市)、進入路整備工事を平和建設(水戸市)がそれぞれ落札している。

 また、解体工事では、窯業棟の解体に着手する。施設の構造・規模はS造平屋513平方mで、解体工事費は税込4642万円程度になることを想定。解体設計はケーアイ住環境研究所(小美玉市)が担当した。工事は年度内にも公告する予定となっている。また、施設の解体とあわせて、建設地に位置するテニスコートの撤去なども実施する。外構工事については、本棟と寮棟の進捗を踏まえながら、発注する見通しだという。

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