23年度当初予算案 県庁舎の再整備検討 普通建設事業費11%増(千葉県)

[20231/26 千葉版]
 千葉県の熊谷俊人知事は25日、会見を開き、2023年度当初予算案を発表した。一般会計の普通建設事業費は対前年度比11.7%増の1760億8000万円を計上。道路ネットワークの整備や県有施設の長寿命化対策などへ積極的に予算を配分する。新規事業では、県庁舎の再整備に向けた方針を検討するため、調査費を計上している。

 23年度当初予算は、総合計画の目標年度である24年度に向けて、感染症対応や防災・交通安全対策など、危機管理や安全確保に取り組みつつ、将来の県の発展につなげていくための予算とした。国の補正予算を活用し、22年度2月補正予算と一体的に編成している。

 一般会計の予算規模は対前年度比0.9%増の2兆1971億2500万円。新型コロナウイルス感染症対応費を除くと、同2.9%増の1兆9152億8800万円となる。

 新規事業をみると、県庁舎等再整備事業に1650万円を計上するとともに3900万円の債務負担を設定。県庁舎の敷地にある本庁舎や議会棟など5施設が今後、建て替えや大規模改修の時期を迎えることから、整備方針を検討するための調査に着手する。

 このほか、県有建物長寿命化対策事業(中央博物館の計画保全や健康福祉センターの施設整備)1億3082万円、県立学校長寿命化対策事業(屋上防水など改修)1億1360万円、インフラ分野のDX推進(ドローンを活用したインフラ管理など)6900万円、建設業の魅力発信推進事業1300万円などを盛り込んでいる。

千葉リハビリセンターに着工

 継続事業をみると、千葉リハビリテーションセンター再整備事業で継続費144億8600万円を設定。第1期(外来診療棟)の建築に着工する方針だ。施設規模は延べ1万9490平方mを想定している。

 合同庁舎再整備事業では45億0400万円を計上するとともに、8億5500万円の債務負担を設定。銚子庁舎や海匝合同庁舎、匝瑳庁舎、山武合同庁舎、夷隅合同庁舎、鴨川庁舎、安房合同庁舎の再整備を進めていく。

 道路ネットワーク事業では748億2815万円を予算化するとともに354億7100万円の債務負担を設定する。北千葉道路をはじめ、銚子連絡道路や長生グリーンラインなどのアクセス道路や地域に密着した道路整備を進めるとともに、圏央道大栄~横芝間の24年度開通に向けた整備を促進する。

 一宮川流域浸水対策特別緊急事業では54億9820万円を計上するとともに16億9000万円の債務負担を設定。中流域で河道拡幅や護岸法立て、第二調節池の増設、上流域・支川で第三調節池の新設、茂原市街地で局所的な改修を進めていく方針だ。

 港湾関連では名洗港整備事業に10億6300万円を投入する。洋上風力発電の建設補助港やメンテナンス港として利用するために必要な防波堤などの整備を進める。

 中央博物館リニューアル事業に3500万円を配分。施設の改修や展示の見直しを進めていくため、基本計画の策定に着手する。総合スポーツセンター体育館の建て替えに向けた実施設計を進めるため、1億6000万円の債務負担を設定している。

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