地質調査に着手へ 新最終処分場の新設道路整備(県道路建設課)

[2023/2/7 茨城版]
 県道路建設課と県資源循環推進課は、日立市での整備を予定する新産業廃棄物最終処分場に直結する搬入ルートの整備を進めている。1月末で、県資源循環推進課から発注していた予備設計がまとまったことを受けて、県高萩工事事務所から新設道路関連として、地質調査や側道橋詳細設計などが指名競争・電子入札で通知となった(指名競争の概要は3日付入札予定欄に掲載)。県では引き続き、新設道路の準備を進め、最終処分場の供用までに開通させたい考えだ。

 搬入道路のルートについては検討の結果、南側新設案を採用する。このルートは山側道路(中丸団地東側)から市道と林道を経て最終処分場に至る道路となる。このルートに決定した理由としては、人家などの移転が極力発生せず、周辺環境への影響も少なく、整備期間やコストの面で最も効率的な整備が可能だと判断した。加えて、交通安全対策などを実施することで、周辺環境への影響を最小限とし、地域振興にも寄与する安全・安心な道路整備が可能だとしている。

 21年に県が公表した内容によると、山側道路からの新設道路の入口については、中丸団地東側からの進入を想定すると説明。その際には調査の結果を踏まえ、交通安全の確保と地域住民の生活、近隣に位置する大久保中学校への影響を避けることができるようなルートを検討していく。

 また、中丸団地北側の出入口と交差部分については、立体交差による整備を検討し、安全に配慮するほか、騒音や振動についても調査に基づき必要な対策を講じる。

 新設道路の幅員については、大型車が安全に通行でき、すれ違いも可能な幅員8mを確保する。新設道路は一般車も通行可能とし、周辺の地域振興策の実施も含めて検討していくなどと説明していた。

 その後、県資源循環推進課では「新産業廃棄物最終処分場南.側新設道路予備設計・交通量推計調査業務」をパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)に委託。業務内容は、道路予備設計業務4.3kmや道路交通量調査一式などとなっていた。

 この予備設計が1月末で策定となったことを受けて、具体的な道路整備に着手となった。担当は県道路建設課となり、県高萩工事事務所から業務が発注となっている。これまでに、「4県単道改第4-973-53号道路予備設計業務委託」と、「4県単道改第4-973-51号道路環境調査業務委託」は長大(東京都中央区)が担当することになった。

 また、2日には地質調査業務委託や側道橋詳細設計などが指名通知となり、13日の開札を予定する。今回の入札では新設道路分と新設道路に接続する日立常陸太田線の現道分が合わせて発注となっている。

 以下、2日に指名通知となった入札の内容は次の通り(▽件名=[1]予定価格[2]備考)。
▽4県単道改第4-973-60号地質調査業務委託(その2)=[1]1194万円[2]現道分
▽4単県道改第4-973-62号地質調査業務委託(その3)=[1]1968万円[2]新設道路分
▽4県単道改第4-973-63号地質調査業務委託(その4)=[1]1948万円[2]新設道路分
▽4県単道改第4-973-64号地質調査業務委託(その5)=[1]1605万円[2]新設道路分
▽4県単道改第4-973-54号側道橋詳細設計業務委託(その1)=[1]1655万円[2]現道分
▽4県単道改第4-973-55号側道橋詳細設計業務委託(その2)=[1]1563万円[2]現道分
▽4県単道改第4-973-61号トンネル物理探査業務委託=[1]2235万円[2]現道分

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