新病院建設に241億円 スタジアム基本構想・計画に着手(千葉市)

[2023/2/14 千葉版]
 千葉市の神谷俊一市長は13日、記者会見を開き、2023年度当初予算案を発表した。一般会計の予算規模は前年度比1.1%減の4830億円。新病院の造成・建設に着工するほか、千葉マリンスタジアムの建替・改修に向けた基本構想や基本計画の策定、加曽利貝塚・新博物館の事業者選定に着手する方針だ。

 23年度予算は、新たに策定する第1次実施計画の初年度として、事業を着実に進めるほか、行政改革の取り組みを推進する予算として編成した。

 普通建設事業費は前年度比24.3%減の479億2179万円。これは、市役所新庁舎や千葉公園総合体育館の整備など、大型事業費が減少したことが大きな要因。土木費は横ばいとなっている。

 特別会計は前年度比1.2%減の4360億6300万円。市全体の予算総額は同1.1%減の9190億6300万円。22年度に次いで、過去2番目の予算規模となる。

 新規事業をみると、次期リサイクル施設の整備に1700万円を計上するとともに、2200万円の債務負担を設定。建設用地の検討を進めるとともに、基本計画の策定に着手する。

 脱炭素先行地域に基づく取り組みに5億7629万円を配分。公共施設へ太陽光発電を導入するとともに、清掃工場の余剰電力を市有施設で活用するためのシステムを構築する。

 体育館空調設備の導入検討では1700万円を予算化。教育環境の整備、防災機能の強化に向け、整備手法の検討に向けた調査に着手する。

 危険盛土による土砂災害防止に1200万円を投じる。基礎調査を実施し、規制区域を新たに設定する方針だ。

 このほか、動物公園リスタート構想に基づく森林ゾーン・湿原ソーン整備基本計画2600万円などを盛り込んでいる。

 拡充・継続事業をみると、新病院の整備では241億2570万円の継続費を設定。美浜区の幕張新都心若葉住宅地区に333床規模の新病院をECI方式で建設する計画。施工予定者となる実施設計技術協力業務は鹿島・鵜沢特定建設工事共同企業体(JV)が担当している。

 千葉マリンスタジアム(建替・改修)の基本構想・基本計画策定に9400万円の債務負担を設定。老朽化が進むZOZOマリンスタジアムの今後のあり方を定めるため、将来像や具体的な取り組みを検討していく。

 特別史跡加曽利貝塚新博物館の整備では1億3413万円を配分するとともに、86億7800万円の債務負担を設定する。縄文文化とSDGsを学ぶことができる博物館を目指し、23年度は事業者選定アドバイザリー業務や連絡歩道橋の予備設計業務などを委託する。

 千葉中央コミュニティーセンター再整備に2億9000万円を追加するとともに、3億2700万円の債務負担を盛り込んだ。耐震性を確保した上で、引き続き公共利用するため、実施設計などを進めていく。

 老朽化した新港清掃工場のリニューアル整備に660万円を投じ、PFI導入可能性調査を実施する。整備予定時期は26年度から30年度を予定している。

 市有建築物の計画的保全では39億9199万円を計上。総合保健医療センター大規模改修事業で総額57億1754万円の継続費を設定している。

 療育センターの大規模改修では4803万円を予算化するとともに4億8700万円の債務負担を設定。23年度は実施設計や仮設プレハブ賃貸借の契約を予定しており、26年度中の供用開始を目指す。

 中等教育学校の整備で22億6800万円の継続費を設定している。22年4月に開校した市立稲毛国際中等教育学校の校舎などの大規模改修工事を進め、25年1月の供用開始を予定している

 土木関連では、街路整備に45億7700万円を配分する。塩田町誉田町線や磯辺茂呂町線(園生町地区)、村田町線、誉田駅前線、幕張本郷松波線などの整備を進めていく。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.