内水対策を加速 笹塚地区ポンプ能力増強(千葉県茂原市)

[2023/2/17 千葉版]
 千葉県茂原市は、2019年10月25日の豪雨により甚大な浸水被害が発生したことを踏まえ、内水対策を加速する。笹塚地区で排水ポンプの能力増強に着手するほか、大芝樋管を改修する方針だ。早野明光や酒盛橋樋管、道目亀水門でも内水対策に向けた検討が進んでいる。

 二級河川一宮川流域では、過去30年間で4度の浸水被害を受けたことを踏まえ、県が「一宮川流域浸水対策特別緊急事業」を進めている。茂原市では昨年、内水対策として早野排水機場と鷲巣稲荷前水門ポンプゲートを整備し、それぞれ供用を開始した。

 今後の内水対策をみると、笹塚地区では、排水能力を増強するため、排水能力を3倍にして、毎秒0.09m3のポンプを2基設置する計画だ。早期の着工、23年度の完成を目指す。詳細設計はダイヤコンサルタント(東京都千代田区)が担当した。

 大芝樋管については、施設規模を拡大させるため、改修に着手する。23年度の着工、24年度の完成を目指す。詳細設計は協和コンサルタンツ(東京都渋谷区)が担当。

 同市は21年度に排水施設基本計画策定業務を三井共同建設コンサルタント(東京都品川区)に委託した。▽早野水門▽早野明光▽酒盛橋樋管▽道目亀水門──の4カ所について、基本計画を策定している。

 その結果をみると、二級河川一宮川の早野明光では、樋管と排水路の改修を行うことを計画している。早野水門では、排水機場の整備により、浸水被害のリスクが大幅に減少した。

 二級河川豊田川の酒盛橋樋管では、排水ポンプの整備を計画。一宮川水系河川整備計画なども踏まえ、県と協議しながら整備の方向性を検討している。

 二級河川阿久川の道目亀水門では、準用河川道目亀川につながる排水路を改修する方針。計画延長は約140mを計画する。

 市土木建設課は、これらの検証結果を踏まえ、計画の具体化に向け、詳細設計などを進めていく考えを示している。

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